自然学曼陀羅ー物理・感覚・生命・芸術・仏教から

著者 :
  • 工作舎
3.64
  • (5)
  • (1)
  • (7)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 84
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875021780

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • "科学・数学・思想・哲学を、松岡正剛さんが編集して語るエッセイ。難しい一筋縄ではいかない本。本と格闘するが、私はまだ準備足りないようだ。
    数学、化学、物理学、天文学、哲学、宗教、神話、などそれぞれの時代のこれらの動向を網羅して歴史を再編集しているようなものだと感じた。
    松岡さんが20歳代に書いたエッセイというから驚きである。
    知の巨人たるゆえん。1日1冊読んでも追いつかない。まだまだひよっこの青二才。そんな劣等感も感じた読書であった。"

  • 松岡正剛の全盛期に書かれた力溢れる様なかつ、横長(松岡正剛語)するような軽やかさで語られるオススメの一冊ですね。この時期はまだ、工作舎というフィールドの中で自由に仕事が出来た時代なのだと思います。又、時代が彼を後押ししていたようにも思います。この後、彼に対する厳密性については批判も多く言われたけれど、本来、この本で自由に語れているように実験的精神の試みであり、厳密性云々で語られる「学問の世界」に対するアンチテーゼの意味もあり、学問の世界の人々と多く語らいながら、自身の確信を高めて言ったような気もします。NHK放送の「爆問学問」の第一回ゲストが松岡正剛だった事はボーダレスの象徴としてサブカル系の人物の出演ではなかった事がそれを示しているようにも思う。

  • 自然学曼陀羅ー物理・感覚・生命・芸術・仏教から 松岡 正剛 (単行本 - 1979/5/20)
    新品: ¥ 1,890 (税込)9 点の全新品/中古商品を見る ¥ 1,248より

  • 気になった箇所の引用

    (P22)
    ★線による認識には迫力がある。
    線条は精神の奥座敷に土足で踏み込んでくる。
    世には妙なる社会未来学がはびこって、認識の手だては線から面へ、
    綿からのブロックに進みつつあるが、線の迫力には及ぶまでもない。

    ブロック認識やパターン認識の適用は、所詮角砂糖社会の間口を
    突破しきれないのだ…。水を注げば溶け始める代物だ。
    その甘味に惑わされるべきではない。

    認識の方法がこれまで進化していながら、或るものを一挙に区切るには
    切断に頼るしかないことを知るべきだろう。

    面には一本の線を、立体には一枚の平面で、超立体には、さて一塊の
    空束で!

    • kumoamiさん
      気になった箇所の引用

      ★線による認識には迫力がある。
      線条は精神の奥座敷に土足で踏み込んでくる。
      世には妙なる社会未来学がはびこっ...
      気になった箇所の引用

      ★線による認識には迫力がある。
      線条は精神の奥座敷に土足で踏み込んでくる。
      世には妙なる社会未来学がはびこって、認識の手だては線から面へ、
      綿からのブロックに進みつつあるが、線の迫力には及ぶまでもない。

      ブロック認識やパターン認識の適用は、所詮角砂糖社会の間口を
      突破しきれないのだ…。水を注げば溶け始める代物だ。
      その甘味に惑わされるべきではない。

      認識の方法がこれまで進化していながら、或るものを一挙に区切るには
      切断に頼るしかないことを知るべきだろう。

      面には一本の線を、立体には一枚の平面で、超立体には、さて一塊の
      空束で!
      2008/09/13
全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

一九四四年、京都府生まれ。編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。一九七〇年代、工作舎を設立し『遊』を創刊。一九八〇年代、人間の思想や創造性に関わる総合的な方法論として″編集工学〟を提唱し、現在まで、日本・経済・物語文化、自然・生命科学、宇宙物理、デザイン、意匠図像、文字世界等の研究を深め、その成果をプロジェクトの監修や総合演出、企画構成、メディアプロデュース等で展開。二〇〇〇年、ブックアーカイブ「千夜千冊」の執筆をスタート、古今東西の知を紹介する。同時に、編集工学をカリキュラム化した「イシス編集学校」を創設。二〇〇九~一二年、丸善店内にショップ・イン・ショップ「松丸本舗」をプロデュース、読者体験の可能性を広げる″ブックウエア構想〟を実践する。近著に『松丸本舗主義』『連塾方法日本1~3』『意身伝心』。

「2016年 『アートエリアB1 5周年記念記録集 上方遊歩46景』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松岡正剛の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×