摩天楼とアメリカの欲望: バビロンを夢見たニューヨーク

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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875023975

作品紹介・あらすじ

近代建築史においては、「高層の商業ビル」としてほとんど等閑視されてきたアメリカの超高層ビル、摩天楼。一九世紀末から二〇世紀初頭にかけて、熱帯雨林の突出木のように出現した摩天楼は、アメリカの富とビジネスの象徴であるとともに古来、聖なる山や宇宙樹、バベルの塔などに託してきた人類普遍の夢の象徴でもあった。「商業の大聖堂」を建てた百貨店王フランク・ウールワース、「世界最高にして世界の中心」の自社ビル建設をめざした新聞王ジョゼフ・ピュリッツアーなど、世俗の権力欲と霊的昂揚への憧憬のダイナミズムをあわせもつ摩天楼の魅力に迫る。

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  • 何故人は空の高みを目指して石を積むのか──アメリカの摩天楼に託された人の欲望や思惑を読み解く。良くも悪くもアメリカらしさに満ちた建築史。虚構と現実との激しい相克がアメリカン・ドリームという賭金を吸って空へ空へと駆け上ったその痕跡が、今に見る鋸歯の如きあのスカイラインだと知ったなら、テレビ画面に頻出するタイムズスクウェアの風景にもモダン・タイムズの夢の跡が見えてくる。

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