- Amazon.co.jp ・本 (297ページ)
- / ISBN・EAN: 9784875194989
感想・レビュー・書評
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上巻は5人の作家がリレーでつなぎ、それぞれの作家の趣味で放射状に展開した物語を下巻で栗本薫が収束させている。
栗本氏のあとがき曰く「昨今(1990年当時)の新人作家の陥りがちなワンパターン小説に向けての反面教師」ということで、絶対にありえないという設定を重ねたそうだ。確かに近親相姦、アルビノ、古典芸能、政治権力、ロックスター、暴走族、と何かがこみ上げるほど胃酸過多な設定。栗本薫の敏腕筆でなくては下巻できちんと収束できなかったでしょう。これを読めば何が在りし日のスタンダードだったのかがわかりますよ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Juneで栗本薫が読者投稿の均一化に皮肉する為にこれでもかとジュネしたリレー小説らしい それで展開に文句つけるのは流石の栗本薫女史なのか、身内のノリなのか
JUNEってジャンルの設定の煮凝なのでなかなか読んでいて疲れます -
後書きに書いてありますが、作者(栗本薫)のおふざけで書いた冒頭に、その他の人(5人)が続きを書いたもの、と言う本だそうです。ふざけているだけあって、冒頭からかなりトバしています。でも何となくお話しになっていて、面白いんじゃないですか。
しかし、栗本薫パートになると一段とヘンタイ色が高まって、何というか読むのしんどい場面も多いです。笑
上巻の終わりではついに殺人が起こってしまいましたね。そして栗本薫以外の5人が色々話しを広げてますが、これ以後どう収束するんでしょう。と言うことで、下巻に続きます。下巻はすべて栗本薫パートのようです。 -
『紫苑と綺羅』上下巻