合気開眼―ある隠遁者の教え

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  • 海鳴社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875252474

感想・レビュー・書評

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  • 文体は好みが分かれるが、合氣探求を目指す人なら読む価値あり

    合氣を習得することもだが、そのプロセスや心がけ、経験の積み上げこそが大事なんだと思う

    大東流や合氣道、空手の著名な方がたくさん出てくるのが興味深かったです

  • 「合気は人を宇宙天地森羅万象の調和ある本来の動きの中に融合させること」という著者のことばに惹かれた。

    著者の保科氏は四十年に亘ってさまざまな経験を積み、苦難を乗り越え、ついに合気をかける技さらには合気揚げ(敵の身体を両足で爪先立ちする位地まで高々と持ち上げる)をも修得。世の中には眉唾な合気も存在するが、著者はそれには当たらないと信じる。その大きな理由は以下の3つ。

    1)著者が大東流合気武術相範佐川幸義直門、と同時に物理学、数理物理学の分野における世界的に著名な学者。恩師であり兄弟子の木村達雄氏もまた数学者。保科氏はこう語る。重量級の銅像やロボットを生身の人間が持ち上げることこそできない相談だが、単に倒してしまうことなら赤子の手をひねるよりも簡単である。物理学の初歩、力学の法則に照らし合わせればすぐに納得ができる。合気によって物体化してしまえば、いくら筋骨隆々の巨体を誇る敵であっても力学法則や物理的な原理に従って簡単に倒すことができると。(その法則さえ知らない私などにはかなり低レベルの疑問は残るのだが(ーー;))。また、巻末で著者は脳波による合気の検証結果を掲載、その変化を明確にしている。「合気」の科学的な証明には至らない(そのからくり、実体は不明と著者も語る)が。

    2)著者の経験から私が疑問としていたことが明らかにされている。合気には確かにまやかしが存在したということ。かつて、合気道本部の道主が著者が技をかけても通じない一人の男を呆れ顔で相手する。ところが周りの期待に反して、いかに道主が倒そうとしても男は倒れない。挙句に道主が一喝、「バカも~ん」と。驚いた男はその場で正座して頭を下げ続けた。次に道主は内弟子を呼び、手をつかませるとどういうわけか道主が身震いしただけで簡単に投げ飛ばされたらしい。いかにも有りそうなことで思わず笑ってしまった。著者はなぜ技が効かなかったのかを道主は謙虚に分析、説明すべきだったと憤る。その出来ごとの後、著者は合気道の稽古を一時的に止めることになる。そんな内情を経験し、それを暴露している著者は信頼できると思う。

    3)著書はあるキリスト教の隠遁者(スペイン人)との出遭いを通して様々な奇異な体験(ご本人の癌の完全治癒等)をすることで悟る。それは「汝に敵を愛せよ」というイエスのことば。そしてそのことばはまさに冒頭の

    「合気は人を宇宙天地森羅万象の調和ある本来の動きの中に融合させること」

    に通じるという。それはたとえ自分を殺そうとして襲いかかってくる敵であっても、他の全てのものと同様に真に愛することができれば敵の危害が無力化されるだけでなく、再び正しい人生を歩むようになるという活人術の教えと一致すると。

    頭でわかっても決して実践などできそうにない自分にはあまりに崇高な教えに未熟さを感じるのみ。著者にぜひ一度お会いして直接お話しを聴き、合気なるものを実体験させて戴きたいと思った。

  • いわゆる「合気道」の本。
    なのですが、カトリック伝道師・隠遁者との出会いからの学びを綴る。

    私は、とある総合格闘技の道場主の本棚よりこの本に出会う。

  • 「合気道」の話なのですが著者が会得したという本当の「合気」と思われるものについてカトリックのスペイン人隠遁者との出会い等を通して「森羅万象の調和」を体現した者が自分の「調和」の中に相手を引き入れることだと理解し会得した、みたいな事が書かれています。著者にとっては会得された「合気」の精神は聖書にある「隣人を愛せよ」という言葉に尽きる、とそのようなことも書かれています。理解された内容については恐らく「合気道」に限らず応用して考えることが出来る内容なのだと思います。文章は少し主観的ですが学ぶことの多い本だと思いました。

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プロフィール

岡山県生まれ、1974年東北大学理学部天文学科を卒業後、京都大学大学院理学研究科博士課程前期課程を修了。名誉教授だった湯川秀樹が提唱していた「素領域理論」を題材として修士論文を提出し、当時日本唯一の理論物理専門の欧文学術雑誌『Progress of Theoreical Physics』に掲載された(Vol.57,pp.318-328 1977)。
1978年 名古屋大学大学院理学研究科博士課程後期課程を修了。高林武彦教授に師事。その2年で8編の論文を欧米の数理物理学専門誌に発表。「量子摩擦を含む開放系の量子力学理論」の論文を提出し、理学博士号を取得。
1978年 スイス連邦共和国へ渡欧。ジュネーヴ大学理学部理論物理学科講師。
1982年 東芝総合研究所の研究員。
その後、岡山のノートルダム清心女子大学大学院に教授と経て、現在に至る
冠光寺眞法家元

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