ぼくは「しんかい6500」のパイロット (私の大学テキスト版)

著者 :
  • こぶし書房
3.35
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本棚登録 : 95
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875592761

感想・レビュー・書評

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  • 潜水艦に乗るなんて閉所恐怖症の私には考えられないことだけど、この本を読んで潜水艦の中の様子がよくわかった。安全を確保するため、半年に一度の車検のような検査で髪の毛一本分の傷も許さぬチェックをするなど、緻密な作業が行われていることがわかった。

  • 有り 556.7/ヨ/13

  • 子ども向けの読み物かと思いきや、がっつり大人向けだった。船体本体のメカニックの話がおおく、機械に疎い自分は読み飛ばしてしまう部分が多かった。

  • 日本の誇る潜水調査船「しんかい6500」は定員3人。パイロット一人、コパイロット一人、オブザーバ一人。2/3が運航スタッフという構成。だが、世界全体で見れば非常に数少ない潜水調査船のパイロットという職業に就き、潜航長を務めた著者が語る深海の世界と調査の世界。
    潜水調査船の仕組みから潜水運用、操縦、潜るまでの日々の運用、点検整備の様子、さらには潜航中止の決断まで、「しんかい」を巡る、なかなか知られない世界が詳らかに語られる。とはいえ堅苦しくもなく、筆者の体験を軸にユーモアと冒険心溢れた筆致となっていて、すいすい読める。
    さらに筆者がJAMSTECの前身である海洋科学技術センターに入所した時期は「しんかい2000」から「しんかい6500」に変わるタイミング。新たに製造された潜水船の開発から試験潜航の様子(なんと下降が止まらないトラブル!)、さらにそこからの改良までも語られるのは、歴史の1ページとしてもとても貴重な記述となっている。
    「しんかい6500」での昼食は豪華な幕の内弁当からサンドイッチに変わった経緯、船内は14度程度に保たれるも湿度は高くなる、中性浮力計算に重要な潜水前の重量計算はパイロットの仕事、潜航中に電池がなくなった場合のセーフティ対策、潜水船が時化に弱い理由、そして潜航中に時化にあってしまうとどんな事態が待っているか、までトリビア満載でとてもお得な一冊。
    一度JAMSTECの一般公開で見たことがあるけれど、また見に行きたくなってきた。

  • 読みやすいPR本。タイトルとは違ってしんかい2000の話もよく出てくる。

  • メカに関する部分は全くわからなかったけど未知の世界を垣間見れた。
    もうちょっと深海の生き物や鉱物の記述が多ければ嬉しかった。
    それでもノーチラス号の世界みたいでちょっと憧れる。

  • 宇宙と同じくらいのフロンティアである深海。地理的にも日本がもっと挑戦すべき領域。
    潜航中の文章はエキサイティングだが、技術的な文章は読みづらい。
    「コツ」が情報化・共有されていないことを当然のように考えていたり、潜航中の出来事を記憶によらないと文章に起こせないというのは、情報化の仕組みに問題がありそうな組織に思われる。

  • No.629

  • 20140217読了
    潜水船「しんかい6500」のパイロットだった著者が、仕事の内容を紹介する本。こんな仕事があるのかー!潜水船の運転技術者(パイロット)だけでなく、潜航を支える母船の乗組員、審議を経て調査計画が内定した研究者、いろんな人たちがチームで携わる、海での仕事。●著者の経験も交えながら、潜水船の仕組みも解説されている。物理って苦手分野だ…と改めて思う。とくに第12章の音響。●母船の神棚には海の神様である金毘羅様が祀られていて、航海の成功を祈る。先端技術を駆使する一方で、古来からの神様も大事にしていてすてきだなと思った。●母船での食事、興味ある!揺れる船の上で食べるのは難しそう。包丁が使えないほど揺れる時の「荒天食」はぬるめの味噌汁とおにぎり。乗船している料理人の苦肉の策だなー。それ以前に揺れる中で食欲がわくのか疑問だが、きっと海の男たちはそんなにやわじゃないんだろう。

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