グスコーブドリの伝記 (宮沢賢治絵童話集)

著者 :
制作 : 棟方 志功  スズキ コージ 
  • くもん出版
3.89
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本棚登録 : 91
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (73ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784875767107

感想・レビュー・書評

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  • 火は一瞬に灯り照らす
    一方で
    遠い彼方から、雪は絶え間なく黙って降りる
    巨大な流れの中の、自身の点滅
    すべてのものたちは、多面性を孕み
    各々語り動き出せば そのものが、伝わってくる

    文字たちを、いくら集め揃えても
    姿を保つは刹那
    完成されたさきからすぐさま朧になる  
    時間に砕かれ、サラサラと散りながらも
    ほんとうの言葉であったときには
    心を持ち、まるで螺旋に形を変えてゆく
    それらは紡がれるべき言葉たちの姿であり、
    葉や枝が空間に自身を広げ伸ばすように、脈が流れるように
    確かに培ってきたもの

    その言葉を語る者は、人の世では拙く幼く顕れやすく
    あるいは滑稽に映るのかもしれない
    数えても数えきれない色、
    星や大地やらのガラスの音等を持っている

    ブドリは、感受する力を持っていたためこのようになったのだ
    ブドリに賢治をみる

  • 以前読書会で紹介されて気になっていた一冊。
    宮沢賢治自身の人生が投影された自伝的作品といいますが、
    まずやはり主人公ブドリの生き方に感銘を受けるとともに、大自然の破壊力に人間が科学技術をもってどう立ち向かうか?という姿勢について考えさせられます。

    ストーリー全体から非常に強いメッセージ性を感じられるいい童話です。

  • 人間社会の縮図を輪廻転生に描いており、美しくもあり哀しい。「雨にも負けず」や「注文の多い料理店」で描いていた宮沢賢治の世界観で読むと少しショックかも。

  •  「雨ニモマケズ」「グスコーブドリの伝記」「オツベルと象」収録。(「グスコーブドリの伝記」までを読んだ)
     「雨ニモマケズ」の中に「ヒデリノトキハ」「サムサノナツハ」という言葉が出てくる。「グスコーブドリの伝記」の中でも、イーハトーブの人々は、日照りや冷害による農作物の不作に悩まされている。
     ブドリが10歳の秋。冷害による飢饉のせいで、両親がいなくなる。妹もさらわれてしまい、一人ぼっちになったブドリ。蚕を育てるてぐす工場やオリザ(稲)を育てる沼ばたけ(田んぼ)などで働く。沼ばたけの主人は、勉強して立派なオリザを作る工夫をしてほしいと息子の残した本をくれる。ブドリは、仕事の合間に本を読み勉強をする。その後、火山局の仕事を紹介されたブドリは、人々の暮らしが良くなるよう懸命に働く。天候が悪くまたも飢饉が…となった時、ブドリは…。

  • 「グスコーブドリの伝記」と「オツベルと象」の二編を収録。「オツベルと象」は初めて読んだが、賢治には珍しく荒っぽい語り口調で新鮮だった…。人のためなら命を惜しんではいけません、人を陥れれば罰が下ります、といった賢治らしい教訓が割とダイレクトに伝わってくる二編。「ペンネンネンネンネン・ネネリの伝記」も読んでみたかったなあ

  • 2012年7月7日 公開

    監督 杉井ギサブロー
    キャスト 小栗旬、忽那汐里、草刈民代、柄本明、佐々木蔵之介、林隆三、林家正蔵

    http://wwws.warnerbros.co.jp/budori/

  • 074

  • 【初回】
    なだそれ?的なエンディング。また読まなきゃ。

  • 東日本大震災を経験した今こそ、読みたい本。人が生きていくために、科学の力が本当に必要だった。そのために命を懸けた科学者たちがいた。生きるためから幸福になるために科学は発展し、さらに利益追求のために、とどまるところを知らず発展を続けた結果が今。ブドリのような科学者たちの努力の上に寝そべり、彼らの祈りを踏みにじるような暮らしではいけない。一人ひとりが、生活を根本から見直さなければならない時期に来ていることに気付かされる。

  • もう3度くらいは読んでいる。
    子供の頃から家においてあった。作者は宮沢賢治さん。


    火山局で働いていたブドリは、

    最終的に人のために自らの命を投げ出します。

    10歳で飢餓により両親を失い、妹を奪われ、

    その後はひたすら働き、勉強して、、

    尊敬する教師に出会って、




    最後は人の為に死んでいく・・・




    こう書くと本当に可哀想な主人公という感じでしょうか。



    でも、読んでいると悲惨な感じはしないの。



    私の中ではブドリの生き方が、キラキラと光っている。

    彼の知識欲と思いやりの深さ。 心に訴えかけるものがありました。

    私がこう本の感想を述べた時、ある方が「賢治は仏教者でした。だから、その姿は菩薩であり慈悲のこころなのです。だから温かい。」と教えて下さいました。
    そう考えると本当に、あらためて温かさが胸に湧いてきます。

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著者プロフィール

大正・昭和時代の詩人・童話作家。岩手県出身。農学校の教師をしながら,詩や童話を書いた。『銀河鉄道の夜』『どんぐりと山猫』等の童話や、詩『雨ニモマケズ』など名作を多数創作。

「2018年 『注文の多い料理店/野ばら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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