- Amazon.co.jp ・本 (622ページ)
- / ISBN・EAN: 9784875931003
作品紹介・あらすじ
本書では、'50年代のMITに端を発するマニアックなコンピュータ狂の天才少年たちが『ウォー・ゲーム』のモデルになるような無軌道ぶりを発揮しながらも妥協を拒み、官僚主義と戦いながら理想を追い求めていった姿を描く。
感想・レビュー・書評
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すごい連中は秩序を嫌うが、それも規模の問題らしい。
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ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズの若かりし日。MITのハッカー文化やゲームソフト、マイコンが如何に生まれたかなど、当時のコンピューターをとりまく若者たちの文化や活動がよくわかる。マスゴミのせいで誤った語彙が広がっているがあえて言わせてもらう「ハッカーとは尊称だ」
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面白かった! それだけではないな。見事に啓蒙されました。
今まで俺がカッコイイと思ってきたサイバーパンクもののハッカーたちは偽物だと気づかされた。
いや、偽物じゃないな。例えるなら、『エマ』とメイド萌えもの以上の違いとでも言おうか。
彼女たちはまだメイドらしき格好をしているけど、サイバーパンクはハッカーのハの字も真似してない。
もともと、ハックするというのは、別に非合法なことを指しているわけではなく、
機械の能力の拡大や可能性の探求、究極的にまで知り尽くすことにアナーキズムを加えたのがハッカーの姿勢。
今、俗に見られるようなちょっと小汚い格好で、キーボードを叩いて、アウトローなことやってるって、ナニソレ?
って感じだわ。ギブスンなんざクソ食らえ!
今まで俺が間違ってました、ごめんなさい。
さて、内容は3部構成。
MITハッカー、ハードウェアハッカー、ゲームハッカー。
1部と2部はまさにハッカー黄金時代で面白い。
特に、2部の、スティーブ・ドンピアのエピソードは涙なくしては読めない。
オルテアを組み立てたドンピアは、プログラムを打っていると、干渉して近くのラジオが様々な音程のノイズを出すことを見つける。
次の仲間たちの集まりまでに『フール・オン・ザ・ヒル』が流れるようにプラグラムを組む。
実演すると、いつもなら質問責めにするメンバーが驚きで静まり返ってしまった。
で、2曲目が『デイジー』。
もう、ここでやばかったね。電車で読んでて泣きそうになった。
1957年だかにベル研究所でコンピューターが初めて奏でた曲が『デイジー』だそうだ。
つまり、究極的にまで進化したコンピュータHALは最初期にまで退行してしまった、と言う意味だったのね。
初めて知った。
3部はコンピュータゲーム時代。
今現在、プログラムのことを全く知らない人間でも、誰もがコンピュータを持っているという事態は、
ハードウェアハッカーたちの望んだ状況であり、このゲーム時代がその始まりなんだけど、
同時にビジネスとビッグマネーが入り込んできたため、黄金時代は終焉を迎えることになる。
一緒にチャイニーズフードを食べに行く相手がいなくなった、というのが涙を誘う。
映画『スニーカーズ』を100倍楽しむ本だな。
登場人物の一人通称キャプテン・クランチはコズモのモデルだそうだ。
また、エピソードの一つだけど、盲目の電話ハッカーも出て来る。
ソーシャル・エンジニアリングも出て来るしね。
映画の冒頭でペパロニピザを買いに行くのもなんとなく納得できる。
オススメ。特に文系の人に。 -
図書館で借りた。
コンピュータに関する本であるが、非常に古い本だ。コンピュータ黎明期のノンフィクション作品。
ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが、どのように時代を切り拓いていったのかをまとめた大作だ。
うーん、なぜか私は合わなかった。とりあえず星3つ評価で記録だけ。 -
見えてるものの裏側にある見えない物語。
デジタルが叫ばれるいまだからこそ。 -
1章:MIT AIラボのハッカー達.オープンソース関連の本を見たりストールマンのエッセーを読んでいたりで断片的には知っていたことだが,より深く体型的に読めた.PDP-1の対話型志向がいかに画期的でその後のコンピュータの方向性に影響を与えたのか.ハッカー倫理の誕生.
2章:ハードウェアハッカーたち: ヒッピー文化とコンピュータ,アルテア〜Apple IIの流れとそのバックグラウンドにあったhome brew club. コミュニティ・メモリはインターネットの思想と繋がってる(テッドネルソンでてくるし)
3章:ゲームハッカー:ケン/ロバータ・ウイリアムズ夫妻のシエラ・オンライン社を中心としたPCゲーム産業の興亡
・2章から3章にかけて多くの今でいうITベンチャーが出てきて,それらの企業はハッカーが主役になってた.一時的には成功するけど,多くは素人経営でダメになったり逆に大企業的官僚主義を導入してダメになったりしている.(この本の範囲外だけどAppleも大企業病に悩まされて危機になっていたことがある).最近何冊かGoogle関連本を読んだけど,Googleとかはこの時期の試行錯誤を踏まえて,エンジニアが主役の風土を残しつついかにバラバラにならないか,同じ鉄を踏まないように上手くやってるというふうにみれる気がする.
本の中で出てくる昔のコンピュータとかゲームをYouTube探してが動いているのを見るのが楽しい.PDP-1で宇宙戦争が動いてるのを見れるのは感動する. -
00年頃に中古で購入致して、その頃に読みましたよね。
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ワイヤード・ベスト5:現在も主筆として『WIRED』にて毎号コラムを執筆するレヴィの出世作。50年代のMITに源流をもつ、コンピューターオタクたちの官僚主義との戦いの歴史を活写。
◆ユーザーからのコメント
コンピューターと遊びが遠くなっているいまこそ、初期ハッカーの活動を読んでみる/スティーブン・レビーは全部読むべし
※ワイヤード文化2位
mmsn01-
【要約】
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【ノート】
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1987年2月出版のかなり古い本。
黎明期のハッカーコミュニティが牧歌的。
第2章ではホームブリュー・コンピュータ・クラブについて記述。スティーブ・ジョブズなどの伝記で、アップルIの開発時にちょこっと出てくる集会。
第3章では80年代前半までのゲーム会社についても記述。この後、ITバブルが弾けてえらいことになるけど、知らぬが仏。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN00943054