漢籍輸入の文化史: 聖徳太子から吉宗へ (研文選書 68)

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  • 研文出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876361434

感想・レビュー・書評

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  • 明治まで中国の文化を積極的に学んだ日本は、漢籍(中国の書物)もさかんに輸入していました。
    儒学書や仏教経典だけでなく、医学書、詩集、中国の地方志なども日本にとって重要な輸入品であり、現在でも内閣文庫や宮内庁書陵部に大切に保管されています。
    聖徳太子、徳川家康、徳川吉宗ら名君も積極的に漢籍を輸入し、学者たちに書写・研究させていました。
    特に鎖国の時代には、漢籍を通じて中国だけでなく西洋の事情まで吸収していました。
    江戸時代の長崎奉行による輸入書籍の検査や、その後の販売までの過程、購入者たちのコレクションと、それが受け継がれてゆく過程も詳述。
    また漢籍を積んだ唐船の形態や、近世の東シナ海貿易の状況も学べます。
    ただし、難しい漢字、というより古体字が多くて読みづらいので、完全に読みたい人は漢和辞典の携帯をお勧めしますw
    と言うより、フリガナを多くふって欲しかったな(汗

    ニン、トン♪

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著者プロフィール

1927年1月20日、京都市に生まれるが、生後3ヶ月で大阪に移る。1950年、龍谷大学文学部史学科卒業。聖心女子大学文学部小林分校助教授などを経て、1960年より関西大学文学部助教授、65年に同大学教授となる。関西大学在任中より大阪府立近つ飛鳥博物初代館長をつとめる。
97年に関西大学を定年退職し、同年より皇學館大学教授。98年、勲三等旭日中綬章を受章。2000年より皇學館大学学長。2002年11月27日、急性白血病により76歳で死去。
専門は日中の木簡学、中国法制史、日中交流史と多分野にわたる。
主著に『江戸時代における唐船持渡書の研究』(関西大学東西学術研究、1967年)、『秦漢法制史の研究』(創文社、1982年)、『漢簡研究』(同朋舎出版、1992年)、『古代中世における日中関係史の研究』(同朋舎出版、 1996年)、『唐告身と日本古代の位階制(皇學館大學出版部、 2003年)など。
また、本書以外の一般書・入門書には『親魏倭王』(学生社、初刊1971年、増補版 2001年)、『漂着船物語』(岩波新書、2001年)などがある。

「2020年 『木簡学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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