ゆめをにるなべ (スピカの創作童話 36)

著者 :
  • 教育画劇
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本棚登録 : 191
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (63ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876920655

感想・レビュー・書評

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  • 三日月さんは、壊れた鍋を修理する鋳掛屋さんです。でも最近は穴の空いた鍋を修理して使う人も少なくて、お客さんはほとんど居ません。
    ある春の夜でした。三日月さんは家の庭で、真っ白なごだぬきが可愛らしい女の子に変身しているのを見ました。上手だなあ…と思っていると、その女の子はお店に「お鍋を直してください」とやってきました。それは不思議なお鍋でした。お鍋は、軽くて甘くいい匂いがして、鍋の中から風や木の葉の音が聞こえ、修理していくうちに、色がどんどん変わっていきます。
    三日月さんは女の子にお鍋のことを聞きます。すると女の子はもじもじしながら「春と、夏と、秋の森の色をいくつも塗り重ねて作った、夢を煮るお鍋なの」と答えます。このお鍋に、春と、夏と、秋のいい匂いを集めて、秋の終わりの日に煮て、スープを作るんだそうですよ。
    素敵なお鍋を直して嬉しくなった三日月さんは女の子にお礼を言います。すると女の子は「じゃあわたし、眠っているお鍋を起こしてあげるね」と言って帰っていきました。
    そして次の日から三日月さんのお店には次々にお客さんが来るようになりました。みんな「物置からお鍋があくびしながら出てきたんですよ。懐かしいお鍋で懐かしいお料理を作りたくなったんです」って言っています。
    しばらくして三日月さんは山を通りかかりました。すると、あのときの真っ白なこだぬきが持ってきたお鍋と同じ匂いがするではありませんか…。

    ==
    か、かわいい。
    やさしい。
    あたたかい。

    太っちょのおじいさん三日月さんと、女の子(正体は真っ白なこだぬき)の挿絵のほんわかした様子と言ったら。
    読んでいても暖かさやにおいが感じられるような、とても素敵なおとぎ話です。

  • おいなんでこんなに☆が少ない

  • 「三日月さんは「鋳掛け屋さん」。鋳掛け屋さんというのは、穴のあいたなべやかまを修理する人のこと。ある春の夜、三日月さんのところにかわいい女の子に化けたこだぬきがおなべを持ってやってきました…。」

  • おじいさんにたぬきがきんいろのはっぱをくれたのがうらやましかった
    ※図書館で借りた本

  • たぬきの子供が化けるのがすごかった。

  • 物を大切にする心を忘れてはいけないなっておもいました。
    それにしてもうさぎさんのスープ、どんな味がするのか飲んでみたいなって思いました。

  • 図書館でかりました。 

  • 小学生の時読書感想文を書いた本です。
    ほっとあたたまるようなお話ですが、ちょっぴり切ない。
    秋の日の午後になると思い出してしまう本。

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著者プロフィール

岩手県生まれ。『おちばおちばとんでいけ』(国土社)で、ひろすけ童話賞受賞。おもな作品に、「つるばら村」シリーズ(全10巻)、『ゆうすげ村の小さな旅館』(東京書籍小3国語教科書にも掲載)、「魔女バジル」シリーズ(全5巻)、「おひさまや」シリーズ、『おいなり山のひみつ』『今日よりは 明日はきっと 良くなると 愛犬・太刀と暮らした16年』(以上、講談社)などがある。


「2023年 『ゆうすげ村の紙すき屋さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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