政治学 (西洋古典叢書 G 18)

  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876981243

作品紹介・あらすじ

「人間は自然本性においてポリス的動物である」という言葉で有名な本書は,倫理学とともに人間の学として,人間にとって最高の善は何かを探求し,それを実現する仕方を模索する.プラトン的理想主義に走らず,現実の政治組織の分析から,実現可能な最高の国家形態について論じる.

感想・レビュー・書評

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  • 古代ギリシア時代のあらゆる国制(外国含む)を調査し、分類し、強みと弱みを明確にしたうえで、現実的な「善い国制とは何か」を探ったアリストテレスの代表的古典。

  • 「人間は本性上政治的動物である」=「人間は、政治的共同体の中にあってはじめてその本性を完成させ得る動物である」「政治的共同体の中にあらずしては人間はその本性を完成させることができない」

    アリストテレスの国家はいわば究極の「教育団体」

  • 西欧哲学の流れの中では、私は、反プラトン、親アリストテレスのはずなのだが、アリストテレスって、なんだかわからないんだよね。反プラトン派なのだが、実はプラトンの文庫本になったものはほとんど読んだが、アリストテレスはなかなか進まない。

    ポジティブ心理学的な文脈もあって、数年前に「二コマコス倫理学」を読んだが、なんだかよくわかっていない。

    アーレントの「人間の条件」の議論は、この「政治学」がベースとなっているので、トライしたが、これがまたわからないだよね。

    プラトンの「国家」の思想には反感をもつ私だが、その理想主義に批判的で、現実主義的なアリストテレスの議論はなんだかほとんどヒットしない。

    現実主義といっても、昔のギリシャの「現実」をベースとしたもののようで、今読むと、あまり「現実的」なものには思えない。

    え〜、昔のギリシャって、こんな感じだったんだ〜、と驚いたり、呆れたり、するくらいだ。。。。

    なんで、この本が古典的な名著なんだろうか???

    と、およそ、古典哲学の感想文にはなってないが、この不思議な読後感を一応記録しておく。

  • アリストテレスが最善の国制とはなにかについて論じた著作。アリストテレスの著作によく見られるように、言葉の定義をしっかりとしたのちに議論に入るために非常に分析的であり、わかりやすい。主題の国制について言えば、王制、貴族制、「国制」の3つが正しい国制であり、僭主制は王制から、寡頭制は貴族制から、民主制は「国制」から逸脱した悪しき国制と見るという観点は、アリストテレス以降の政治思想に大きな影響を与えていると見て間違いないだろう。そうした系譜学的意味でも重要な著作。

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著者プロフィール

なし

「1997年 『天について』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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