現代化学史: 原子・分子の科学の発展

著者 :
  • 京都大学学術出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (753ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876982837

作品紹介・あらすじ

この200年,科学の飛躍的発展を支えたのは化学だった。原子と分子の本質を知ることにより,人類は生命や宇宙の謎を解き,新しい物質と技術を創出し,利便と健康を手に入れた。化学の歴史を知ることは現代文明の根幹を理解することである。本書は,物・化・生の枠を越えて現代化学のダイナ ミックな歴史を辿る。

【推薦】 野依良治 氏(2001年ノーベル化学賞受賞者)
◎知的刺激に満ちた化学史
 化学とは「もの」の科学であり、現代文明の礎である。20世紀、化学は物理学の成果を取り込んで大きな進歩を遂げた。生命現象解明に向けての科学的、技術的基盤を提供して生命科学の大発展を促した。さらに化学を基礎とした物質科学、材料科学の進歩は、人類の健康で豊かな生活を可能にした。本書は、近代から現代にかけての知的刺激に満ちた化学の発展の歴史を生き生きと描いている。世界的に専門の細分化にともなう視野の狭窄化が問題視されるいま、学問全体を広く見渡し、その発展の道筋を省みて将来を展望することは重要であろう。研究者だけでなく、自然科学に関心をもつ学生、教育者、一般市民の方々にぜひ読んでいただきたい本である。

【推薦】 益川敏英氏(2008年ノーベル物理学賞受賞者)
◎廣田氏の『現代化学史』が面白い
 氏は長年物理化学の分野で仕事をしてきた。其の業績は高く評価されている。その成果の中には長年の研究体験を踏まえた上での教育実績がある。
 一般に化学の講義と言えば分子式を示し、この様な反応が可能であり、反応エネルギーはこれだけいる、の様な経験法則の羅列が延々と続くのが普通である。しかし氏は物理化学のプロである。
 即ち、化学反応が進行している世界はミクロの世界であり、ミクロの世界はマクロの世界と違い量子力学がその世界を支配している。
 20世紀に明かされてきた量子化学の世界は目を見開かされるものがある。それにこの本で出会える。

感想・レビュー・書評

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  • 近代からの化学を振り返る大著であり,分野ごとに分類した上でノーベル賞受賞者の研究を中心にまとめている。広大な「化学」という分野を整理することに成功した労作と言える。

  • 2013/12/9 ジュンク堂三宮駅前店にて購入。

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著者プロフィール

1959年 京都大学理学部卒業
1963年 米国ワシントン大学文理学部大学院博士課程修了、Ph.D.
シカゴ大学フェルミ研究所博士研究員、ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校助教授、準教授、教授、京都大学理学部教授を歴任した。京都大学名誉教授。
専門 物理化学、とくに電子スピン共鳴によるラジカルと励起三重項状態の研究
著書
『現代化学への招待』(編)、朝倉書店、2001年
『現代化学史―原子・分子の科学の発展』、京都大学学術出版会、2013年
“A History of Modern Chemistry,” Kyoto Univ. Press/ Trans Pacific Press, 2016

「2020年 『化学がめざすもの』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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