ビザンツ 文明の継承と変容―諸文明の起源〈8〉 (学術選書)

著者 :
  • 京都大学学術出版会
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784876988433

作品紹介・あらすじ

ビザンツ帝国は、「文明の十字路」コンスタンティノープルを帝都に、約千年にわたる長いあいだに徐々に独自の文明を形成してきた。専制皇帝の絶大な権力、宦官の活躍で整備された官僚制、戦いに明け暮れながらも必要悪としか考えない戦争観-ここには、古代ギリシア・ローマの都市文明を継承しつつも、明らかに異なった文明への変容がみられる。この過程を、社会構造と人間類型の転換として描く。

感想・レビュー・書評

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  • トルコ旅行を控えて、ビザンツ史を知りたくなり読んだ。高校世界史程度の知識しか持っていなかったので、情報の濃度にまず満足。
    特に戦争と内乱続きの国というイメージがあったビザンツが、(消極的)平和主義思想だったというのが、思いもよらぬことで面白かった。少し飛躍したまとめとなった終章も、情熱を感じてよかった。

  • 穏やかな語り口の手堅い中世史叙述を読みながら、念頭にはE・フロムと平和憲法論が浮かぶ。

    キャリアの集大成というべきビザンツ文明論は、とくに「思いの丈を一筆書のように書いた」(あとがき)終章において、熱を帯びた迫力あるものとなる。

    著者にはめずらしいが、久しぶりに「歴史書」「歴史家」をみた思いがした。

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プロフィール

京都大学文学部卒、同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。大阪市立大学名誉教授、佛教大学特任教授。主要著訳書『生き残った帝国ビザンティン』(講談社学術文庫)、『ビザンツ皇妃列伝――憧れの都に咲いた花』(白水Uブックス)、『ビザンツ 文明の継承と変容』(京都大学学術出版会)、『世界の歴史(11)ビザンツとスラヴ』(共著、中公文庫)、ヘリン『ビザンツ 驚くべき中世帝国』(共訳、白水社)、ハリス『ビザンツ帝国の最期』(白水社)

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