こんな日本に誰がした: 戦後民主主義の代表者・大江健三郎への告発状

著者 : 谷沢永一

• クレスト新社 (1995年6月1日発売)

感想・レビュー・書評

[小野不一さんの感想 · 2019年9月11日]

読みにくい本である。行間から嫌悪や憎悪が滲んでいる。それでも読まなくてはならぬ一冊だ。ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎を真っ向から批判した勇気を侮ることはできない。進歩的文化人を真正面から批判した嚆矢（こうし）が稲垣武著『「悪魔祓い」の戦後史　進歩的文化人の言論と責任』（文藝春秋、1994年）であるとすれば、本書はそれに続く第二弾といってよい。尚、「新しい歴史教科書をつくる会」が結成されたのは本書が出た翌年の1996年である。
https://sessendo.blogspot.com/2019/09/blog-post_11.html

[mysterymanboさんの感想 · 2018年9月17日]

読んでおいて損はない

[estheim93さんの感想 · 2020年7月8日]

　国粋主義的立場からの日本傾国の責任を左派的言動を取る人物にぶつけた本。はるか昔に図書館で借りて、社会民主的立ち位置から新自由主義的、国家主義的、全体主義的言動を取る人物たちへの批判の書と勘違いして読んでしまったため読後感は悪かった。推奨書籍とはし難い。

著者プロフィール

１９２９～２０１１年。
文学者、書誌学者、元関西大学名誉教授。
著書多数。1980年『完本 紙つぶて』でサントリー学芸賞、2004年『文豪たちの大喧嘩 鷗外・逍遥・樗牛』で読売文学賞研究・翻訳賞、2006年『紙つぶて 自作自注最終版』で毎日書評賞ほか受賞。

「2016年 『谷沢永一　二巻選集　下　精撰人間通』 で使われていた紹介文から引用しています。」