コンパッション(共感共苦)は可能か?: 歴史認識と教科書問題を考える

著者 :
制作 : コンパッションは可能か?対話集会実行委員 
  • 影書房
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感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877142957

感想・レビュー・書評

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  • この本はとにかく徐京植さんの「イタリアパルチザンの旅」という文章がいいです。長くなりますが引用してみます。「『<コンパッション>は可能か?』というのが今回の対話集会の主題だった。この主題は論議を呼んだ。そんなものは不可能に決まっている、という声も聞かれた。『不可能に決まっている』と私自身は思わないが、『<コンパッション>は可能だ』と言い切った時、何か大切なものがこぼれ落ちることは事実だろう。それは常に『可能か?』という疑問形で保たれなければならないだろう。しかしまた、その問いは果てしなく続く教理問答のようなものであってはならないとも思う。『<コンパッション>は可能か?』・・・この問いへのひとつの答えを、私はビアンカさんやアルディーノ老人の生き方に、そして陽気に歌いながら『人間の盾』となる人々の生き方に見たような気がしている。その問いは、私たち一人ひとりに向けられているのだ。私たちが自ら選択する生き方そのものが答えになるのである」(164ページ)

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著者プロフィール

高橋 哲哉(たかはし・てつや):1956年生まれ。東京大学教養学部教養学科フランス科卒業。同大学院哲学専攻博士課程単位取得。東京大学名誉教授。著書:『逆光のロゴス』(未來社)、『記憶のエチカ』(岩波書店)、『デリダ』『戦後責任論』(以上、講談社)ほか。訳書:デリダ『他の岬』(共訳、みすず書房)、マラブー編『デリダと肯定の思考』(共監訳、未來社)ほか。


「2024年 『沖縄について私たちが知っておきたいこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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