孔明の聖像姜維戦記 (歴史ifノベルズ)

著者 : 田中文雄

• コーエーテクモゲームス (1993年11月1日発売)

感想・レビュー・書評

[にれはらさんの感想 · 2018年10月24日]

諸葛亮、蒋琬が亡くなった後のどん詰まり蜀を姜維の視点から描いた作品です。
肌に触れるようなはっとする描写、姜維の抱く強い感情の表現、物語としての構成力がとても上手いためにぐいぐいと読み進めることができる作品です。彼が腹を立てたところはそのまま腹を立ててしまうこともありました。
夏侯覇がいてくれてよかった、本当にそう思います……。

[魚屋小爪さんの感想 · 2013年7月3日]

重版未定本のため、マーケットプレイスにて購入しました。

蜀降服後の姜維は権謀術数を駆使しまくるしたたかな詐欺師。本来清廉な武人で政治面はさっぱりな姜維らしくないと感じていたので、そこら辺の違和感をIFを交えて、うまく整合性を持たせていて面白かったです。

余談ですがこの作品の鍾会はいつもの傲慢不遜さがあまりなくて、どこか可愛いと思いました(笑)

[寛斗さんの感想 · 2009年7月2日]

ifの話ではあるがとてもよくできていたと思います！！
史実とifをうまく融合したという感じ。
そして何よりおもしろさのあまり１日で読みきったことがこの本への評価である。
１日で小説を読みきったのはひさしぶり。
それほど深く難しい内容ではないが、のめりこめる様に描写されているからであろう。

[蘇芳さんの感想 · 2007年5月18日]

絶版なんで入手ルートは古本屋限定でありんすが、姜維ちゃんが好きな人は読むべきかと。
作者自ら言う通り、最後の戦は彼らしくないんですよね。だからこの本ができたんでしょうが、でも個人的には彼自らの立案だと思いたかったり。

著者プロフィール

1933年生まれ。ニューヨーク州立大学大学院修了。1964 年より国際基督教大学で西洋美術史を教え、1996 年まで湯浅八郎記念館館長を務めた。2011年逝去。

「2023年 『民芸の心』 で使われていた紹介文から引用しています。」