生きる勇気

  • 興陽館
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877232610

作品紹介・あらすじ

勇気づけで人生が変わる。
アドラーの代表的著作を完全翻訳。
アドラーが、乗り越えるべき人生を科学的に解明した勇気の書。
『個人心理学』がわかるアドラーの代表的著作
人は幼少期の経験に一生を左右される。子供時代をいかに乗り越えて大人になるのか。
アドラーが、乗り越えるべき人生を科学的に解明した勇気の書。

感想・レビュー・書評

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  •  幼少期にパーソナリティの原型が形作られ、その原型に方向づけられながら統覚スキーマが形成されてゆき、そのスキーマ(バイアスと言っても良い)のなかで出来事を認識する。つまり、個人のパーソナリティを方向づける出発点は、意識的あるいは無意識的な幼少期の体験に遡ることができる。

     個人的になるほどと思ったのは、劣等感は人間の原動力であるというテーマだ。これは自分の生き方に迷う多くの現代人を励ますだろうし、こういうところが受け入れられてブームになっているのだろう。

     人が劣等感を持つのは正常なことである。人は劣等感があるからこそ、それを乗り越えようと努力をする。子どもは劣等感のかたまりである。だから幼少期に抱いた劣等感が、その人の人生を方向づけることも多い(しかし、意図的にその方向づけを操作することは難しい)。

     しかし、なかには劣等感に打ちのめされてしまう人もいる。現実に立ち向かう力を持たない彼らは、劣等感を病的に肥大させるか、優越感を病的に肥大させる。あるいは、仮の優越感によって劣等感を覆い隠そうとする。上記のように劣等感は健全な人にもあるもので、優越感も(本当に優れた人には無いのだが)多少はある。が、これらが病的に肥大した状態を、アドラーは劣等コンプレックス、優越コンプレックスと呼ぶ。幼少期にやたらに甘やかされたり、嫌われたりして育つと、こうした捻じ曲がった大人になりやすい。コンプレックスを抱える彼らは、人間が持つべき(とアドラーは言う)共同体感覚を持たず、他人と生活することが出来ない。それを他人のせいにする。

     私の関心は、こうした人にどのように介入し、井の中で無為に生きる人の「目標」を転換できると考えたのかというところなのだが、それはその人自身の原型を探ることだ。しかし、コンプレックスに雁字搦めになった人間が、自己省察へと向かうだろうか? 素人の私はまだ疑問が尽きないので、他の本にもあたってみたい。

  • 紀要資料
    オーテピア

  • 人間は社会的動物であり、人間の悩みはほぼ人間同士の関係から生じる。人は自分が思うほどに「正常」ではなく、また「異常」でもない。この本の中に出てくる患者の事例は周囲に数多ある。

  • 小さいときにすべて決まる。
    教育者に向けた本名のかな。

  • 4,5歳のときには原型はできている。
    教育の目的は社会に適応させること。

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著者プロフィール

1870年‐1937年。
オーストラリア出身の精神科医、心理学者、社会理論家。フロイトおよびユングとともに現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立し、個人心理学を創始した。実践的な心理学は、多くの人々の共感を呼び、アドラーリバイバルともいうべき流行を生んでいる。

「2022年 『人間の意味』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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