マリカのソファー/バリ夢日記世界の旅1 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 1452
感想 : 136
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877284534

作品紹介・あらすじ

主婦のジュンコは、眠る大切なマリカを見つめて機中にいた。多重人格のマリカの願いはバリ島へ行くこと。新たな祈りと魂の輝きにみちた小説に、著者が訪れたバリで発見した神秘を綴る傑作紀行を併録。

感想・レビュー・書評

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  • 多重人格になってしまったマリカと向き合うジュンコ先生。
    重い内容だと思うんだけど、ジュンコ先生とマリカがそれぞれ淡々と語る感じで、絶望的と思える未来さえ少しは明るい事もあるよと期待できるように終わる感じが良かった。

  • よしもとばななのベスト。
    何回よんだかわからないくらい、何度も読んだ。
    で、そのたびに気持が洗われます。

    世間的な評価はいまいちなのかもしれないが
    (なんでブクログNoImageになってんだよ!!)
    私の中ではベストなのです。

    好きなのはオレンジ。
    マリカを守るためだけにいきた、まっすぐで、強くて、賢くて、きれいな、オレンジ。
    マリカもジュンコ先生も同じこと言っていたけど、「普通の人間」ではありえない関係。だからこそ、惹かれるのかな。
    オレンジは、マリカが作り出したものではなくて、やっぱり、存在して、悩んで生きた、「人」だと思いたい。

    おれは、なんかわかる気がするんです。
    つらい経験をしたマリカが、いろんな人に中から支えられるようにしてじゃないと生きていけなかった。
    オレンジだけじゃなくて、ペイン・ハッピイ・ミツヨに囲まれてつらい世界と向き合ってもらわないと生きていけなかった。
    自分の中の感覚と照らし合わせると、マリカの周りにいる人たちみんなが、マリカなんだな。
    あんまりうまく言えないけど。
    っていうか全部は言わないけど。

    ということで、ブクログで3位まで登録する欄があって、「マリカのソファー」はその2位に登録します。
    絶対おすすめ。

  • 「マリカの永い夜」改題
    「永い夜」ではジュンコ先生が精神科医だったが 患者と旅行などコンプライアンス的にアウトだったのだろう
    成長を見守り温かく包み込む主婦に変更されていたのと ソファーの存在もあり「永い夜」よりも作品に温かみが増していた

    個人的に好きな話

    バリ島日記は当時だから許される無礼講の数々も垣間見れる

  • 多重人格の少女とその隣人が旅をする物語。少女が自分の中の友人たちと一人ずつ決別しゆっくり目覚める。多少センシティブではあるものの、基本的には穏やかで優しい話だった。

    後半のバリ旅行記がとても良かった。誰かの旅行記を見るのがどうやら好きみたい。バリ行ってみたい。いつか行きたいなー。

  • いつ読んでも絶対泣いてしまう。 心が洗われるとはありきたりな表現だと思ってたけど、こういうことを言うんだなと思った。

  • ゆるーく読みたい時に、良いと、個人的には思いました。
    バリに行ったことがないので、そうそうそんな感じと共感できないのが、悔しかったです。
    海外に旅行行きたいなと思いました。

  • マリカの永い夜 バリ夢日記
    2016年に初めて読んでから繰り返し読んでいる作品
    ウブドで過ごした日々が思い返される

  • マリカのソファーであったこと、出会った人や出てくる場所が、後半のばななさんのリアルな日記のなかで出てくる。一度読んだ本をすぐ忘れちゃう私からしたら、二度反芻できて(牛か)楽しかったなー

    バリ島いったけど、私は海の力や山の力、魔力、神秘とかを肌で感じることはなかった。もっと全身脱力できたころにまた行きたい。

  • 親からの虐待により、多重人格になってしまったマリカと、10歳年上のジュンコ先生の話。
    バリでの出来事がリアルだなと思ったら、ばななさんが実際に体験されてることが小説に反映されてた。
    後半はばななさんがバリに行った時のエッセイ。
    バリ独特の雰囲気(お寺の神聖さ、湿った暑さ、広がる青空、大自然、ホテルの快適さ、人のしつこさ、優しさ)がよく描かれていて、バリに行ったことある人は懐かしく、行ったことがない人は行きたくなるような文体。

  • 「マリカのソファー」多重人格の女の子の話。

    「バリ夢日記」いいことばかりのガイドブックと違って辛辣なことも書かれていて、旅行前後に読むと楽しめると思います。

    でもこの二つが一冊に入っているのってなんか変な感じがします。どういう意図があるのかなぁ?

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著者プロフィール

1964年、東京生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。87年『キッチン』で第6回海燕新人文学賞を受賞しデビュー。88年『ムーンライト・シャドウ』で第16回泉鏡花文学賞、89年『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞、同年『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞、95年『アムリタ』で第5回紫式部文学賞、2000年『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞(安野光雅・選)、2022年『ミトンとふびん』で第58回谷崎潤一郎賞を受賞。著作は30か国以上で翻訳出版されており、イタリアで93年スカンノ賞、96年フェンディッシメ文学賞<Under35>、99年マスケラダルジェント賞、2011年カプリ賞を受賞している。近著に『吹上奇譚 第四話 ミモザ』がある。noteにて配信中のメルマガ「どくだみちゃんとふしばな」をまとめた文庫本も発売中。

「2023年 『はーばーらいと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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