黄色いリボン (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877285371

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  • 入社4年めに勤めを辞め、ボストンに留学した主人公風子。1年間、大学の寮でアメリカ人のルームメイトと生活しながら、言葉に勉強にと悪戦苦闘しながら頑張ってきました。

    舞台は1990年。日本ではバブル景気が影をみせ、
    イラクがクウェートに侵攻し、多国籍軍を交えた戦争が始まります。
    風子の留学生活に、そしてその戦争の当事国アメリカでの様子に、とまどいを感じながら暮らす物語です。

    町で庭先などに結びつけられた黄色いリボン。
    戦地に出向いた兵士の無事を祈るシンボルです。
    TVや新聞では戦争のことをとりあげている一方で、とても戦争当事国とは思えない、かわらず陽気な人々の暮らし。
    風子は、作者は、それを責めるでもなく、良心の呵責でもなく、何かがちがう、とただ戸惑うばかり。

    そんな戸惑いを、むりやり意味づけることなく、違和感としてもてあます風子が、とても自然な姿に映りました。

  • ブラジル、グランデなどを舞台とした作品です。

  • 地元図書館にて。私も留学したいな、できないかな、でもしたいな。

  • 湾岸戦争勃発・戦中のボストンに留学していた女性の心理を、作者が実体験に基づいて描く。社会人を経て、自分の人生に何かを見つけようと自費で海を渡ってきた主人公が否応なく感じてしまう空虚さ・焦りが、日常生活における「戦争」の現実感の希薄さに対する苛立ちと絡んで、一貫して不安定で危なげな雰囲気を醸し出している。

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著者プロフィール

作家。1963年生まれ。早稲田大学哲学科、東京大学美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科終了。母・佐和子との日々を綴った『身がわり』で坪田譲治文学賞受賞。著書に小説『ねむい幸福』『キャベツの新生活』『車掌さんの恋』『月とシャンパン』『風の牧場』『ぼくたちはきっとすごい大人になる』『渋谷の神様』『カムフラージュ』、エッセイに『ニューヨーク空間』『雛を包む』『世界は単純なものに違いない』『恋するフェルメール』『三度目のフェルメール』など。

「2014年 『南下せよと彼女は言う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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