一緒にいたい人 (幻冬舎文庫 い 7-6)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 179
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877285975

作品紹介・あらすじ

「この女の子、誰?」恋人のユキオの部屋に彼の従姉・ミリが転がり込んできた。突然はじまった三角関係。つき合って二年目の初実は、ユキオとの恋を取り戻すことができるのか?忘れられない憧れの人、新しい人との出会い…。東京・目白を舞台に、眩しい夏を予感させながら、それぞれの恋がもう一度始まる-。文庫書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • おしなべて幼少期の動物は可愛い。まだ目もはっきり見えぬうちから頼りない鳴き声をあげ、後をついてまわる。庇護欲を駆り立て、親でなくても守り育ててあげたくなるような、か弱さと危うさを持っている。

    華奢で色白、イノセントな印象なのに唇だけがぽってりと厚く色っぽいミリ。芸能活動をしていて、学校ではアイドル的存在だった初実。

    恋人ユキオの部屋に突然転がり込んできた彼の従姉妹ミリに翻弄され、自分たちの恋愛を取り戻すため画策する初実。しかし、婚約を破棄し向精神薬を服用するミリの危うさに次第にライバル意識は薄れていき・・・。

    そしてミリから明かされる衝撃の事実。

    恋人と別れを考えている訳でもないのに、ずっと好きだった人に似ている人にときめいてしまう気持ち、彼の愛猫に嫉妬してしまう心情、恋のさなかにありながら、すでにその恋がいつか終わることが分かっている瞬間とか。

    せつないのう。

  • 登場人物の3人とも好きになれなかった。

  • 「痛がるなんて損だよ」
    「痛くない恋なんて、する意味がないじゃない」

    猫アレルギーの初美と、付き合って2年目になる彼・ユキオ。
    彼の家には愛猫の「みりん」がいる。

    そして三角関係を予想させる、彼の従姉妹「ミリ」の登場。


    狗飼さんの本の中でも、いちばん好きな1冊。
    何気なく書かれている言葉が、すごく心に染みる。
    恋の痛みとか、ちょっとした心移りとか、忘れられない想いとか、
    その全部を肯定してくれる。

    ・リミットは確実に近づいてくる。私は、最後の最後の瞬間まで、できる限り一生懸命彼を愛そうと思う。私自身のために、心の底から。
    ・結婚したいとか、そういうんじゃない。ただ、できる限りくっついていられる位置にいたい。二人で。二人きりで。
    ・もうこのあとの私の人生、何も良いことがなくても大丈夫って、思ったわ。
    ・永遠に変わらない想いなんて、あり得ないのならば。もうすこしだけ。お願い、このままで。

  • 狂った感じがすごくよかった。アリーmy loveのアリー的な狂気があって。5年くらい前の私だったら、真似てたところたくさんある気がする。

  • 図書館の文庫本の棚の「あ」行からシリーズ。
    狗飼 恭子さん。

  • 雨のイメージ。せつない。すき。

  •  ★☆☆ 『好き』って何だろう?どうして一緒にいるんだろう?

    付き合って2年目の初実とユキオのところに転がり込んできたミリ。
    初実がユキオとの繋がりを考える中で
    『好き』って何かな?『付き合う』って何かな?って考えさせられた。
    付き合いが長くなるにつれて、馴れ合いなのか愛なのかって
    分からなくなったりする感じが、うまく出ている。

    狗飼さん、好きだなぁ(*^-^*)
    好きな作家さんが増えて嬉しい☆彡

    (2008.04メモ→2010.04ブクログ)

  • 新しいアイシテルを1つずつ増やしてゆこう。
    私たちの毎日は、きっと何も変わらない。
    でもちょっとだけ、違う日々がはじまるだろう。

    このフレーズがすごく好き。
    暗唱しちゃうくらいに。

  • ずっと昔に買って、昨日の夜寝付けなかったから、久しぶりに読み直してみました。なんか終わり方がすごく切なくて痛々しかったっていう印象だったから、あんまり読みたくなくて2回目だったのですが、私が記憶していた終わりとは違っていて驚きました。人の記憶ってすごく曖昧。わかるなって思ったのは、恋は終わるものだってこと。私も恋をいつか終わるものとして始めて、いつか終わるものとして大切にして、いつか終わるものとして捨ててしまいます。いつか終わりについて考えもしないような恋がしたいなって思いました。

  • これも愛の力なのか。

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