ぬえの名前 (幻冬舎文庫 は 2-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877286293

作品紹介・あらすじ

「ぬえ」とは頭が猿、胴が狸、足が虎、尾が蛇で、鳴き声がトラツグミに似た怪物のことをいう。また、転じて「なんだか分からないもの」のことでもある。この得体の知れないものを、人生の中で、どう理解すればいいのか?歴史と文化に思考を縦横に駆け巡らせ、「本質なき日本」の本質を浮かびあがらせた、深遠で、しかも新しい教養エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 自然の中に、やねのない、舞台という名の台だけを置いて舞われたものが、雅楽に舞をつけた舞楽という、能以前の最も中心的な芸能で、これは観客と自然が一体になって見る=聞くものだ。風が渡って緑の木の葉を吹き返す、その中に朱色の花房が乱れかかるという、そういう動きが、華やかなドラマの基調であるような、自然の生理が人体生理の基本だったじだいの動きだ…雅楽は風と思った時に、日本の音楽の最初がどんなものかは、分かったような京都がした。

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著者プロフィール

1948年東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。小説、戯曲、舞台演出、評論、古典の現代語訳ほか、ジャンルを越えて活躍。著書に『桃尻娘』(小説現代新人賞佳作)、『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『双調平家物語』(毎日出版文化賞)、『窯変源氏物語』、『巡礼』、『リア家の人々』、『BAcBAHその他』『あなたの苦手な彼女について』『人はなぜ「美しい」がわかるのか』『ちゃんと話すための敬語の本』他多数。

「2019年 『思いつきで世界は進む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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