株主総会 (幻冬舎文庫 う 2-1)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 219
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877287061

作品紹介・あらすじ

リストラ目前の総務部次長が株主総会で突如社長を解任し、年商二千億の会社を乗っ取った。いったい何が起こったのか?総会屋問題で揺れる日本中の大企業の経営者たちを恐怖のどん底に叩き込んだ衝撃のベストセラー早くも文庫化!現役の超一流弁護士が商法上可能な限り熾烈な攻防を描き、企業に生きる男たちの存在理由を問う企業法律小説。

感想・レビュー・書評

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  • 大学で商法を習っていたときに読んだ!面白かった

  • 弁護士でもある筆者が、株主総会に係る法律の盲点(?)を利用して経営者の悪事を裁く痛快な経済小説。

  • はっきり言っておもしろかった。
    リストラ目前の総務部次長が、株主総会での総会屋対策として、大株主から委託を受けた株式を利用して、突如社長を解任し、年商2000億円の会社を乗っ取ってしまうという前半、弁護士も交えた熾烈な攻防がある後半と、登場人物の魅力にグイグイと引きつけられた。
    人一人があっさり死んでしまって陰謀めいているもののどうもその伏線は回収されなかったのは肩すかし。
    また、濡れ場とおもいきやスルーしてしまうあたりはまあ解説にもあったが、変に濡れ場を挟んでも企業法律小説を標榜する本書には合わなかったであろうからよい。

  • リストラ直前の総務部次長 各田が、株主総会で社長を解任する。
    各田の名前で、金融機関などが委任状を出すということから、
    発想された物語で、なるほどと思わせる。
    1999年の作品なので、現在は織り込み済み何でしょうね。
    社長と金融機関の関係が希薄になっている。
    銀行は、訴訟を好まないというところが落とし所。
    それにしても、社長になる自覚と覚悟が、きちんとしないと
    トップの腐敗を摘発できないものだ。
    二十人近い取締役が解任されて、仕事に支障がないというのは、
    この取締役は、ほとんど機能していないのかもしれない。
    蒔山前社長のワンマンと言える状態で、コーポレートガバナンスが
    成り立っていないとも言えそうだ。
    そして、弁護士の戦いとなるのが 興味ふかい。
    中林弁護士は、企業弁護士として成功者。
    大木弁護士は、国際派。
    弁護士の経費は、高いねぇ。
    勝たなくても、お金がもらえる仕組みが、いいねぇ。
    各田の手のうち方が早い。銀行に対するアプローチがうまい。
    銀行の保身主義をうまく使い回す。
    そして、蒔山があまりにも稚拙な個人の利益の誘導。
    多分、ゴーンも グローバル化の中で、巧みにやったんでしょうが
    まぁ。社長の利益の独占というのは、無理がある。
    各田は、うまく不正をあぶり出す。
    しかし、不正をあぶり出すことは、
    結果として会社の評価を落とすことになる。
    仮処分、そして、少数株主。銀行は戦えない。
    法定職務代理人は、次の株主総会を開くだけの役割。
    定員が足りなくなった時の 仮取締役の任命。
    最後の着地点が、そのまま 各田が社長に居座らないのがいいね。
    企業弁護士の考えているストーリー編集能力がいいね。

  • リストラ対象になった中間管理職が会社を乗っ取るというびっくりなお話。平成11年初版、今では現実となってしまった手法が駆使されている。短いが読み応えあり。

  • 3年前に読んだ本。あんまり覚えてない。そんな感じ。

  • 正直私の頭が悪いのか・・・難しかった。

  • 060102

  • 株主総会を舞台にした経済小説

  • r apr7,00

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著者プロフィール

弁護士、作家/1949年生まれ。東京大学法学部卒業後、東京地検検事、広島地検検事を経て79年に弁護士に。現在、M&Aやコーポレートガバナンス、不動産証券化、知的財産、情報管理、国際訴訟などで定評のある牛島総合法律事務所代表。日本生命保険社外取締役、朝日工業社社外監査役、一般社団法人東京広島県人会会長、NPO法人日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク理事長。97年に『株主総会』で小説家デビューしベストセラーに。『社外取締役』『少数株主』などの企業法律小説やエッセイも多数。近著に『日本の生き残る道』(幻冬舎)がある。

「2023年 『会社が変わる!日本が変わる!! 日本再生「最終提言」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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