- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877288129
感想・レビュー・書評
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好きになった男性・見山と結ばれるには、彼以外の六人の男に試される為、ひとりの人を十日ずつ受け入れなければならない緋絽子。好きな人の前で別の男に抱かれたり、その男達のそれぞれの相手の女性達にまでも…と全く理解はできない状況にも関わらず、男達は画家や書道家、刺青師、使われる小道具も筆やお香に組み紐といった伝統的な物で、描写はとても官能的なんだけど、下品な感じがないどころか綺麗でそそられました。この著者の他の作品もぜひ読んでみたいと思います。
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自分を共有される以前に、私は独占したいタイプなので、恋人を共有されるのに共感できなくて、不思議な世界だなあって思った。
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興味がなくはありませんが、サクッとS●もある中、こういう世界観は思わず惹かれてしまいます。主人公が若すぎるような気がしましたが、こういう小説ってやはり嗜好に左右されやすいと思うので、プロット云々より自分の嗜好にハマッタものは、凄く好きなのだと思います。極端に見れば、se●教団っぽいのですが、こんな世界に憧れます。
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内容のない本。性愛だけの描写だけで読み終わってもスッキリしない。
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過去の経験に反して、どうにもたどたどしく幼い主人公ですが、だからこそこの宴にからっぽのまま閉じ込められていくのだろうなぁ、と思いながら読みました。小道具、大道具すべてが綺麗で官能小説なのだろうけれど、すこし教養小説のようにも感じ。又官能小説である部分の描写や行為は現在のものと比べると大人しく丁寧なものなので、女性でもすんなり読める類だと思いました。
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雛壇の前で
子どもの頃の僕はいつも
どこか居心地の悪さを感じていた。
お嫁にいらした姉様に
よく似た官女の白い顔
お嫁はおひな様ではないのか。
お内裏様を見上げて
子どもの僕は思った。
お嫁はおひな様ではないのか。
それとも。
お内裏様とおひな様
二人ならんですまし顔
知っているのか。
おひな様は知っているのだろうか。
お内裏様もおひな様も
二人とも知っていながら
すまして三人官女を見下ろしているのか。
三人官女は
うなじに二人の視線を感じているのだ。
少なくとも
右大臣と左大臣は知っているのだろう。
否、右大臣は怪しい。
酒に酔った老人だ。
善きにあしらわれているやもしれぬ。
しかし、左大臣はそうはいくまい。
精悍な顔つきをしているが
心得ているだろう。
それにしても
能天気なのは五人囃子だ。
子どもの頃の僕は
官女の白い顔に
見入っている。 -
おそらく、官能小説であらねばならぬという理由のために、すべての彼女の作品が好きなわけではありません。
また、官能小説の「過激さ」は、この作品だけではないと思います。
でも、この綺麗な作品は、官能小説の新文学的な側面をよくあらわしていると思います。 -
非常に美しい官能小説。女性が少し幼いのが気になるが。
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女性が様々な芸術家とのセックスを通じて開発されてゆくという、女性向けのポルノグラフィ。