君は小人プロレスを見たか (幻冬舎アウトロー文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877288167

感想・レビュー・書評

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  •  小人プロレス(こびとってATOKで変換しないのね)を入り口に、双子だった自分史、マスメディア批判、そして障害者観へと展開していく。しかし、常に自分自身の体験としての小人レスラーとの出会いをベースに話は綴られている。だからそれなりに説得力があって面白い。
     また、追録にあるその後の3人の死や、それにまつわるさらなるエピソードも引き込まれていく。
     文庫に収録するに当たって、ドッグレッグスの北島氏の解説もあるが、蛇足の感が否めないのが残念。
     

  • 著者の混乱を率いながら読んだ。「ルポ」なのだから、当たり前なのだけれど。差別もコンプレックスも、結局、自分と異なるものは全て異形とみなしてしまう多数の「無意識」が生んでいるように思う。
    「自分が自分であることを意識した」時に、はたとズレ違和感を感じる。筆者も、小人たちも、たまたま自身を見つめる機会があったことから、意識した。多くの人が見つめないようにした部分(エゴ?)を、凝視し克服するために苦しんでいるかのような。
    自分の内側を見つめることへの戦いが、差別をなくすのではないか。自分を見つめることから逃げようとした結果、先手必勝とばかりに外側への攻撃に努めてしまう。本当にそれは必要なのか。落ち着いて相手を聞く、対話では不足することか。

  • 下には下。

  •  かつて、女子プロレスの前座として人気があった小人プロレス。
    (見せ物にしてかわいそう)という思いが、小人プロレスラーの活動の場、
    自分に誇りを持つ人生を奪い取ってしまった皮肉が書かれている。

     綿密な取材、作者の自問自答、悩みながらも取材を続けていく
    姿に誠実さを感じた。
     もっと多くの人に読まれるべきノンフィクションだと思う。

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