- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877585068
作品紹介・あらすじ
「ミスター文部省」と呼ばれた男が初めて語る「教育現場の真実」!「どうすれば子どもたちの現状を救えるのか?」この書を読まずして「教育改革」は論じられない。
感想・レビュー・書評
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みんな「ゆとり教育」を誤解している。
単純に学習内容を削減して「ノラリクラリと暮らしましょうよ」というわけではなくて
戦後、発展途上真っ只中の
「全員が東大を目指す」「全員が同じ能力をつける」
っていう画一的な教育は当時はよかったけれど
もう成熟したと言ってもよい今の日本にはもう時代遅れじゃないかい?
みんな違っていいじゃない?
例えば学校のテストができなくったって芸術方面で凄い才能を発揮できればいいじゃない?「偏差値」っていうラベルで人を区分けする事は今の社会にまだ必要なのかい?それが人間の全てなのかい?
そんな事よりも必須としてやるべき事をコンパクトにまとめ、その他のオプション的なことの選択肢を増やそうよ!好きな事やろうぜ?自分の大好きな事見つけて没頭しようぜ!
というのが「ゆとり教育」なんだから
単純にテストで計れる「学力」(それが学力と呼ぶのなら)は落ちて当然じゃないですか。
しかし偏差値時代のおっさんはそれが怖いんですよね
日本はそういう変化をホントに恐れるようで。
考えてみてください
なぜバリバリ受験思考の韓国からノーベル賞受賞者が殆ど出ていないのかを。
なぜアメリカからあんなにノーベル賞受賞者が出ているのかを。
ただ、この「ゆとり教育」が成功しているのかそうでないのかはまだわかんないと僕は思ってます。
なぜなら日本の教育者がその「選択肢を増やす事」「個々の才能を伸ばす事」を意識できているのか、そしてそれを実行するだけの能力があるのか。疑問だからです。
果たして「学ぶ事は素晴らしい!」「学ぶ事が大好きだ!」と胸を張って言える人間が今の日本にどれだけいるだろうか。
その事に気づくことなくただ単に知識がなく、遊びほうけてそれこそカラッポの人間になっていやしないかい?そういう危機感は感じています。
結構考えさせられると共に自分自身の未熟さを痛感した一冊。
今の若い世代が日本の未来をどげんかせにゃいかんですよね。日々精進。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「思い切り嫌われるか好かれるか」というタイプとあるけど確かにそんな感じ。
教育を考える姿勢やいくつかの主張は共感できた。
でもなんか、敵認定した相手は徹底的に叩く方針っぽい。
「格差社会を主張する人」や「教員」を画一化して貶めるやり方は二元論と大して変わらないんじゃなかろうか。
あと「金がなくても豊かな生き方」の語り口が金持ちっぽい。
高いワインもフェラーリも要らないけど、教育費や医療費をケチらずに済むくらいのお金が欲しいんです。