聡明な女は料理がうまい

著者 :
  • アノニマ・スタジオ
3.80
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本棚登録 : 921
感想 : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877587123

感想・レビュー・書評

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  • ブックフェアのアノニマ・スタジオさんのブースでお勧めしてもらって購入しました。
    著者は桐島 洋子さん。
    1976年に発行された本の復刻版です。

    この本で初めて著者のことを知りましたが、調べれば調べるほど自由奔放でおもしろい女性です。
    そんな彼女のユーモアと機知に富んだ内容が詰まった1冊で、ここのところ料理に前向きなのは間違いなくこの本の影響です。
    冷蔵庫にあるものでささっと料理を作れる女性、心から楽しめるホームパーティを主催できる女性、素敵ですよね。

    料理が得意な人であれば、本書に書かれている食材の分量を見ながら料理が作れるのでしょうか。
    私はとてもそんなレベルではないものの、美味しそうな料理を頭の片隅にメモして、想像し、自分もまずは何か作ってみようという気にさせられます。
    そして注目すべきはこれが単なる料理本ではないところ。料理という軸を通して、世界を駆け抜けた女性の生き様に触れられます。

    初めて刊行されてから30年弱経ちますが、ちっとも古臭くなく、色褪せない1冊です。
    面倒くさいな、料理とか。なんて思ってしまう時は、この本を読んで背筋を伸ばしたいと思います。

  • タイトル通り!
    桐島さんの言う「聡明」とは、自分の目で見て確かめて自分の頭で考える人のこと。

    あらゆる家事の中でも料理は献立の組み立て、効率よい段取り、出来上がりのイメージ喚起、など仕事に通ずる因子が多く、私の周囲を見渡しても料理の手際のいい人は聡明であり仕事もデキる。
    70年代に書かれたものではあるが、本書は料理というファクターで語る「生き方」論でもあり、時代は移ろうが根本的な指針は何も変わっていないのだ。


    琴線に触れたフレーズ。
    『ぬかみそと脳みそはたまにかき混ぜないと』人と大いに会って話すべしとブレーンストーミングを説く。

    『商売繁盛の業者が”うれしい悲鳴をあげる”、判決を聞いた被告人が”ガックリと肩を落とし”といった便利で耳触りがいいけど紋切り型の常套句を使うことなく、自分なりの表現をすべし。』


    型通りのお仕着せを嫌い、イージーに流れることなかれ。
    いつの時代もカッコイイ女は「自分」を分かって持っている人なのである。

  • 題名を見たときに、これは、と思って購入した。聡明な女(一度でいいから言われてみたい)は料理がうまいなんて。1970年代に書かれたものらしく、筆者の強めの物言いには驚いたけど、自分の中でうまく読んでいけば、むしろ痛快にすら感じる。好奇心旺盛で負けず嫌いで食べることが大好きな女性(これは私だ)は、ぜひ!!

  • 1976年にこれが出版されたのは、信じられない先取り感。フェミニズムを一回りし、女ならではの強みを、世界を俯瞰するスケールで最大に楽しんでいこうとする著者の貪欲さが輝く。

  • ほとんどの本について、読むことになったきっかけは大抵覚えているのに、どういうわけかこの本に辿り着いた経緯はめっきり思い出せない。
    が、そんなあいまいな出会いにも関わらず、本当に目が啓かれる、読んで良かった一冊でした。

    会社に隠して隠密出産だの、”ツノっぽくなっちゃった”エピソードだの、何か色々奔放すぎ&胆力ありすぎで、ついてけねぇ…という感じがなきにしもあらずですが、
    未婚のまま三人の子どもを育て上げ、海外を転々と生き延びたオンナの、
    そんなブッ飛びぶりにも関わらず上品で理知的でウィットに富んだ言葉に、終始感心しまくり…
    そして何より驚くべきは、この本の初出は1976年という点。
    今から40年も前に、現代社会の最先端に生きるわたしたちが「あああ~ほんまそれ…!!」と膝を打つような名文句がのっけからボンボン飛び出すという…
    いやー、本当に強烈な一冊でした。


    以下、印象的だったところ。
    ・「たとえすべての女が社会への進出を果たしたとしても、そのかわり家に専業家政夫をかかえなければやっていけないようでは、現在の不自由な男女分業社会のネガとポジを入れかえるだけで、なんの進歩にもならない」(p.21)
    ・「男は女にできる仕事ができないのに、女は男の仕事をどんどんモノにしつつある。無能な男にオンナが追いつくのではなく、有能な”両性具有”の女に男が追いついての男女平等こそが望ましい」(p.22)
    ・「パセリ、三つ葉、しそ、さんしょうなどは、植木鉢に栽培して窓ぎわにでも置いておけば、必要に応じて新鮮なものをチョビチョビ使えるし、”観葉植物”として台所の装飾にもなる。」(p.80)
    ・「冷凍庫は(中略)人間の時間や労力の貯蔵も引き受けてくれるのだ。」(p.90)
    ・「女ってオトナになるとあとはもうだんだんバカになるだけみたい」(p.103)
    ・「うやうやしき召使までは調達不能なので、わが家の子供たち三人に因果を含め小づかいを握らせて給仕をつとめさせた。」(p.116)
    ・ハムでチーズやきゅうりを巻くオードブルは貧しい(p.188)

    この本を血とし肉とできるかは、このあとのわたし自身次第、、、

  • 確かに仕事ができる人の方が料理がうまい。それはどこでも共通することなのか?

    もっと料理を極めたいと思える本。

  • バイブルに決定!
    時々うるさい姑か?!と感じる部分もあるけれど、総じて正しく、背筋と歯ごたえがシャキッとするお料理エッセイ。ためになります。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「バイブルに決定!」
      昔、文庫で読みました(娘の桐島かれんが表紙を飾ってました)。この単行本が2012年9月刊と言うコトは、もう文庫は出てな...
      「バイブルに決定!」
      昔、文庫で読みました(娘の桐島かれんが表紙を飾ってました)。この単行本が2012年9月刊と言うコトは、もう文庫は出てないのかなぁ、、、
      しかし全然覚えてないのは我ながら情けない。
      2013/01/28
  • ふむ

  • 数年前に一読していたが、最近ラジオで一部が紹介されて再読したくなった✩.*˚
    著者の潔い文章が好き。

  • これが70年代に当時30代後半の著者が書いたことに驚く.今読んでもまったく色褪せないみずみずしい感性.武田百合子にも通じる好奇心.読書の時間がホクホク温かくなる.料理に限らないけど,オトコたとかオンナだとか関係なく,好奇心があるかどうかだよなぁ.

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著者プロフィール

桐島洋子(きりしま・ようこ)
1937年東京生まれ。文藝春秋に9年間勤務の後、フリーのジャーナリストとして海外各地を放浪。70年に処女作『渚と澪と舵』で作家デビュー。72年『淋しいアメリカ人』で第3回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。以来メディアの第一線で活躍するいっぽうで独身のまま三人の子どもを育てる。娘のかれん(モデル)、ノエル(エッセイスト)、息子のローランド(カメラマン)はそれぞれのジャンルで活躍中である。子育てを卒業した50代から林住期(人生の収穫の秋)を宣言してカナダのバンクーバーに家を持ち、1年の3分の1はバンクーバーでの暮しを楽しんでいる。また70代からは自宅で私塾の森羅塾を主宰している。『いつでも今日が人生の始まり』(大和書房)、『残り時間には福がある』(海竜社)、『骨董物語』(講談社)、『バンクーバーに恋をする』(角川SSコミュニケーションズ)、『わたしが家族について語るなら』(ポプラ社)、『聡明な女たちへ』『50歳からのこだわらない生き方』(大和書房)など著書多数。
公式サイト http://www.yoko-kirishima.net


「2022年 『ほんとうに70代は面白い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

桐島洋子の作品

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