この星で生きる理由 ー過去は新しく、未来はなつかしくー

著者 :
  • アノニマ・スタジオ
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本棚登録 : 229
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877588366

作品紹介・あらすじ

理学者で天文台台長でもある著者の視点で「月と音楽」「戦争とプラネタリウム」「数学と努力」等、専門的な知識と日常の景色を重ねて語るエッセイ集。巻末には著者の戦争体験や教育理念の根幹が分かるNHKラジオ深夜便を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 宇宙の本だけど、人生についての、やさしくて温かい本。
    著者の佐治さんは戦前に生まれて、戦争ももろに体験されていて、だからこそ、生きることに対する眼差しがとてもやさしいのかな。

    宇宙の成り立ちを一年に置き換えると、人間の一生はたったの0.2秒だったり、
    誰もひとりじゃ生きられなくて、相互依存で生きているってことだったり、
    生きることだけが幸せになれる方法───死の体験は永遠に見聞きできないし、だからそこに幸せがあるのかは誰にも分からないから───だったり、
    生きることに前向きになれる。心が軽くなる。

    全然知らなかった宇宙のことも少し知れて、なんか宇宙がすごく身近に感じられるようになった。

    小さな目標を立てて、マイペースに暮らしていこう。


    あ、装丁がものすごく可愛い!
    総じてとってもいい本です。

  • 「この星で生きる理由 : 過去は新しく、未来はなつかしい」by 佐治晴夫

    理論物理学者でもあり天文台長でもある著者だが、難しい言葉ではなく、平易な言葉でいろいろな気づきを与えてくれる。重く苦しくもなく読める。

    "時間"って誰もが知っているようだけど、では"時間"とはなんなんだ?と改めて問い、実は過去も未来も全て現在の中に含まれると説く。

    目には見えないけれど確かに存在する「風」から宇宙の始まりを説き、私達が体温を維持するのに実は太陽の1万倍以上のエネルギーを作り出しているんだということから生命の不思議さを説く。

    なんとなく見上げている月だが、月(の引力)がなければ地球の自転速度は今の3倍になり、地上には常に風速300〜400Kmの風が吹き荒れる世界になり、私達はとんでもない世界に住むことになってしまうらしい。

    私達はほんとに不思議なバランスの中で生きているんだ。大切なのは相互依存。

  • https://www.instagram.com/p/CjLO4gnp7Cq/
    より転載

    anonimastudio
    ★新聞掲載情報★
    10/1日本経済新聞の「あとがきのあと」紙面に、佐治晴夫さん『この星で生きる理由』のインタビュー記事を掲載いただきました!
    自分という存在、リベラルアーツ教育などについて、宇宙との関わりの中でどう見えるかを語っていただいています。
    読書の秋におすすめの本です。よろしくお願いします。

    <以下、本書の紹介です>
    理学博士の佐治晴夫さんが、東急線沿線で配布されている「SALUS」に連載をしている“宇宙のカケラ”77篇をまとめた一冊です。
    これまで連載を読んできた方、佐治さんの書籍に親しんできた方はもちろん、生活の中で悩んだり戸惑ったり、心がざわつくなと感じている方に手にぜひ取っていただきたい内容です。
    人間の体と宇宙の関係、過去・現在・未来の時間の見方、さらに教育や物語についてなど、著者が八十七年間の人生の中で経験してきたことを、日々の思いとともに綴っています。

    巻末にはNHKラジオ深夜便をテキスト化して収録しています。二夜にわたった放送は、ボイジャー1号との思い出、教育現場でリベラルアーツ教育を志したこと、戦争体験や病を患ったことなど、著者の思いをより深く知ることができる内容になっています。
    柔らかいタッチで本文のテーマの核を伝えてくれる小池ふみさんのイラストとともにお楽しみください。
    =====
    『この星で生きる理由』(佐治晴夫)
    ○発売日  8月31日
    ○税込価格   1,760 円
    ○イラスト 小池ふみ
    ○デザイン 重実生哉
    ○目次
    はじめに
    第一章 星のカケラと人間のカラダ
    星を見ることで宇宙を体験できる?
    流れ星、その美しさの奥に潜む脅威……
    月がなかったら、音楽はなかった?
    アポロ月面着陸五十周年によせて
    宇宙研究って、人類の"生きがい"探しの旅?
    先生と生徒がこだましてスタートした新生・新制中学
    プラネタリウムに願いを込めて
    自然界も人もゆらいでいる?
    すべては風からはじまった?
    地球は宇宙のなかの孤立系
    コロナと地球と、それから私たち
    "からだ"のぬくもりは太陽の一万倍!?
    師走はどこから?
    科学の芽と詩人の心
    「病は気から」を考える
    人が"人"であることを忘れないために
    "私"は"私"ではない?
    第二章 非線形な過去・現在・未来
    過去も未来も現在?
    宇宙に学ぶ人生の歩き方
    宇宙カレンダーで考える
    人はなぜ旅をするのか?
    「これから」が「これまで」を決める?
    算数が正してくれる日常感覚
    一日は短い?長い?
    イエスの降誕は夏だった?
    「思えば叶う」ってほんと?
    人生に適齢期ってある?
    コイン投げに学ぶ長生きの方程式
    混迷の時代を乗り切るために
    老いて老いないということ
    宇宙人っているのでしょうか?
    一人称のあなたの人生には終わりがありません!
    "食べる"ってどういうこと?
    第三章 感動、共感、気立ての良い学び
    日常のなかに非日常を見る
    自然な学問の姿としてのリベラルアーツ
    初めて出合う社会としての学校
    デタラメな人間はいない?
    "学び"は、いつも"なぜ?"のなかに
    220億㎞の彼方からバッハが聞こえる!
    大学の講義で初めて出会った巨匠たち
    教えるとは希望を語ること
    過保護、過干渉にならないために
    じゃんけんが教えてくれる生き方
    日本の文化に潜む√2の秘密
    社会のなかの自分と自分のなかの社会
    パイプオルガンと真昼の星と
    過ぎ去りし八十六年、すべては"おもかげ"のなかに
    青春とは心の若さである
    第四章 音と言語が心に響く
    なぜ口は顔の真ん中にないのでしょう?
    音楽のルーツを訪ねて
    見えない音の不思議な力
    戦時下のプラネタリウムと宮沢賢治と
    太平洋戦争とパイプオルガン
    「敵機爆音集」とベートーヴェン
    言葉はどのようにして生まれた?
    "物語"が生み出す光と影
    『桃太郎』民話は心の成長物語だった!
    サンタはほんとにいるの?
    宗教の起源を考える
    月を見るあなたが月を存在させている?
    一円玉に心を寄せて
    すべては、実在と"面影"のはざまに
    第五章 人はなぜ共存するのか
    人間関係って実はシンプル?
    若い方たちに伝えたいこと
    個を生かし、個を結ぶ
    自分の顔は見ることができない?
    善悪の判断はどこに?
    戦争に巻き込まれていった少女たち
    カオス(混沌)に潜む光と影
    働くことと生きるということ
    女性が男性をつくった?
    配偶者のいる方たちに伝えたいこと
    男女の不思議
    血縁関係の記憶は三代で消える?
    今と昔の子育ての違いとは?
    あなたは、昔、魚だった?
    生きることは壮大な宇宙体験?
    NHKラジオ深夜便「明日へのことば」~人生の星をつかみ続けて~
    あとがき
    =====

    #佐治晴夫 さん
    #この星で生きる理由
    #日本経済新聞
    #アノニマスタジオ
    #アノニマスタジオの本

  • 言葉が美しい。
    詩的表現が散りばめられてた。

    物理学の話は難しいけれど、過去や未来などを改めて見つめられる内容だった。

  • 音楽を愛する物理学者。
    他者と共に生きる、現在が過去を作るなどなるほどという事柄が星々のように散りばめられたエッセイ。天文台を大切にされているのも素晴らしい.

  • 全ての物質は、星が光り輝くその星の超新星爆発、ビックバンから始まった。星のヒトカケラから宇宙が地球ができ、人間が誕生した。私たちはその星のヒトカケラ、私たちは私たちでない、光の末裔。

  • おもしろかった。
    自分は数学は苦手だし文系だと思ってたけど、子供の頃に宇宙とか物理とかこういうことに興味を持ってたら文系とか理系とかじゃなくもっといろんな勉強頑張れて、なんというか今のこの自分はなかったかもしれないなと思った。

    けど何事にも始めるのに遅いことはないと書いてあったし良い気づきかな。

  • 理学博士が書かれたエッセイ。佐治氏は美瑛町にある美宙天文台の天文台長をされている。
    このエッセイで月が地球の欠片で出来た天体だと改めて知った。月のおかげで地球の自転速度が24時間になったことも。もし月がなければ地球の自転速度は8時間となり、地上では風速300から400メートルの風が吹き荒ぶ世界になっていたという…恐ろしい世界だ。そんな世界であれば動植物の生態も形状もきっと今のようでなかったはずだ。
    作者の佐治氏が繰り返し訴えているのは、我々は相互依存の関係だということだ。宇宙誕生の時の物質が今の我々の身体を作っている。宇宙とは、シェアし還元し不変であること。
    著者は最近の自国の利益を優先する風潮を嘆いている。いわゆる〇〇ファーストといわれるものだ。トランプ氏が大統領となった時にアメリカファーストを強く主張したが、その時に居心地の悪い思いを私は持った。何か訳の分からない違和感があった。でもこの本を読んで、あの時の違和感の答えがこれだったのだと気がついた。相互依存と真逆な考え方だ。自分だけが良ければいいというのは、自然の摂理、宇宙の摂理に反していることだ。相手のことを思わず自分だけの利益を追い求めものは、いつか自滅するだろう。

  • 令和5年2月発行のYAだよりで紹介された本です。

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著者プロフィール

1935年東京生まれ。理学博士。鈴鹿短期大学名誉学長。日本文藝家協会会員。大阪音楽大学大学院客員教授。元NASA客員研究員。東大物性研究所、玉川大学、県立宮城大学教授などを経て、2004年から2013年まで鈴鹿短期大学学長。量子論に基づく宇宙創生理論「ゆらぎ」研究の第一人者。NASAのボイジャー計画、“E.T.(地球外生命体)”探査にも関与。また、宇宙研究の成果を平和教育のひとつとして位置づけるリベラル・アーツ教育の実践を行ない、その一環としてピアノ、パイプオルガンを自ら弾いて、全国の学校で特別授業を続けている。主な著書に『宇宙の不思議』(PHP研究所)、『夢みる科学』(玉川大学出版部)、『二十世紀の忘れもの』(松岡正剛との共著/雲母書房)、『「わかる」ことは「かわる」こと』(養老孟司との共著/河出書房新社)、『からだは星からできている』『女性を宇宙は最初につくった』『14歳のための物理学』『14歳のための時間論』(以上春秋社)、『THE ANSWERS すべての答えは宇宙にある!』(マガジンハウス)など。

「2015年 『量子は、不確定性原理のゆりかごで、宇宙の夢をみる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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