ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室

制作 : 村井理子 
  • きこ書房
3.81
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本棚登録 : 696
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784877713645

感想・レビュー・書評

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  • 目を引くタイトルにひるむことなく、是非とも中身を見てほしい!そんな一冊です。わたしは、食に対する考え方がこの本をきっかけにがらりと変わりました。
    ハウツー本ではなくて、著者の体験記でもなくて、なんと表現すれば良いのかうまい言葉が見つからないのですが、まるで自分も料理教室に参加しているような気分になり、一章読んだだけでも、動かずにはいられない。日々の行動を選択するための「食との向き合い方」、気付きを得たとでもいうのでしょうか。こんなにわかりやすくて、行動や考え方に良い影響を及ぼしてくれる本には滅多に出会えません。
    料理に対する好き嫌い、得手不得手いずれにせよお勧めできる、「食べること」がテーマの良作だと思います。男性にもおすすめしたいのですが、タイトルのせいで、毛嫌いされてしまう可能性があるのが非常に悲しい。

  • 「ダメ女」なんて自分のことも人のことも言っちゃだめだよ!と手に取るたびに思ったけれど(原題を直訳したら「キッチンカウンター料理教室:シンプルなレッスンが、いかにして9人の料理初心者を恐れを知らない家庭料理人に変えたか」だもの)、中身は「うんうんそうだよね」とうなずける気持ちよい本だった。自炊できると自己肯定感が上がるのは、よくわかる。好きなものを好きな味で食べられるというのは小確幸のひとつだから。

    日本では家事にかける時間が長いといわれるし、もっと適当にできればいいのにとも思っている。でも、その点で合理化が進んでいそうなアメリカでは、自分で作りたいのに方法がわからない人がずいぶん多そうで、それもつらいことだ。また、この本に出てくるお料理が苦手な人たちは、料理だけが問題なんじゃないようだった。生活がこんがらかると炊事に手が出ないの、部屋が散らかっちゃうのとたぶん同じことなんだと思う。いまどき、日々気持ちよく暮らすのは国を超えて難しくなりがちなことなのだろう。

    わたしも母から料理を学ばなかったから料理の基本がわからないしレシピだよりだけれど(この本を読むまで、煮込む前に炒める理由を知らなかった)、とりあえず自分の舌を信じて味見をちゃんとしよう、と思った。レシピを見なくても作れるおかずがおいしいのは、視覚的に味見しているんだろうしね。

  • タイトルにドキッとしつつも、Twitterなどでの評判があまりにも良く、読みたい気持ちがうずうずしてようやく読み始め。
    なんというか、本を読むというより友達にすごく面白い話を聞かせてもらっているかのような文章。どんどん読み進められました。

    ああ、私もダメ女だったな〜〜主婦歴の半分くらいこんなだったな、と自分にも当てはまるところが多々あり、こんな風に教わりたかったな、私も常備していた『混ぜるだけ』的なレトルトの裏見たことがきっかけだったなーと振り返りながら。

    それにしても、料理ができない、その理由がこんなにも多岐にわたるとは。
    そしてその様々な背景に、ひとつひとつ丁寧に寄り添い、ジャッジではなく抜け出す方法を考え、伝えていくキャスリーンの魅力。料理ひとつで生活、気持ちがこんなに変わるんだ。読みながら元気が出て来る。私も頑張ろう!と思える。ありがたいな。手元に置いておいて辛いときに読み返したい。

    ところで気になるのが今やこれからの日本にも重要なテーマだと個人的にも思う、フードサイエンス技術。
    食品添加物、レトルト技術、それらのものが元々は軍用食料のために発達したものだということ、世界大戦が終わってその技術が巨大な市場を失ったこと、その市場にかわるものを一般家庭に求めたこと…
    『食品科学者のゴールは味ではなく、消費量だ』という一文に、うっすら分かっていたこととは言え改めてショックを受ける。
    ジャンクフードや精製砂糖の中毒性。添加される人工物が体の中でどのように影響を及ぼすか。
    それらの説明も分かりやすくすっと入って来た。

    食べることは生きること、
    身体は食べたものでできている。
    やっぱり繰り返し読もう。

  • 外国の料理本を読むと、食というのは本当にその国の文化なんだな、と思う。食材に馴染みがないのは当たり前としても、食い物に対する感覚や意識がずいぶん違う。日本は、今日はみそ汁に焼き魚、明日は餃子、明後日はカレー、その次はパスタと、各国由来の料理が普通に家庭料理のローテーションに組み込まれている稀有な国だと聞いたことがあるが、それでもそれは日本料理なのだ。

    アメリカの料理は頭でっかちだ。こうあるべき、という理想論が先にある。本書は著者が、スーパーマーケットで加工食品やレトルトばっかり買っている知り合いでもなんでもない主婦におせっかいを焼くところから話が始まる。うーん、アメリカ人らしい。

    文章に変な癖があってひどく読みにくい。原書のせいなのかと思っていたが、あとがきも似た感じなので、訳者の癖らしい。おまけに(これは訳者に責任はないが)話がひょこひょこ飛んで追いにくい。肝心の料理に馴染みがないこともあって、なんだかなーと思っているうちに終わってしまった。

    ぼくが料理をするのは、単純に旨いものを食べたいから。もう少し薄味ならいいのにとか、これもう少し食べたいなと思っているのなら、自分で好きな味で、好きなだけ作ればいいじゃん、と思ったのだ。化学調味料やレトルトをほとんど使わないのも同じ理由で、ほんだしで作ったみそ汁より、昆布とかつぶしで出汁をとったほうが旨いんじゃないかと思ったから。比べたことがないから、本当はどうなのかわからないけれど。
    少なくとも健康にいいからとか、環境負荷がどうこうとは考えたことはなかったな。

    でも、それでいいんじゃないかと思っている。毎日マクドナルドのハンバーガーは身体によくないし、だいたい飽きると思うが、自作のローストチキンだって毎日そればっかり食ってたら身体こわす。今日は出汁とってるヒマがないなら顆粒だし使えばいい。ヒマなら2日かけて本物のコンソメスープを作ってみるのも面白い。バジルを植えたらネキリムシにかじられたので、農薬が悪だとも思わない。
    それぞれの状況に合わせて、バランスをとればいいのだ。

    料理をするようになってよかったな、と思うことが2つある。
    1つはレトルトを買ってきたり、店で食べるより自分で作ったほうが旨いものがいくつもできたこと。
    もう1つは、プロには逆立ちしても勝てん、と理解できた料理がいくつもできたこと。おかげで気持ちよくレストランにお金を払えるようになったし、今までより旨い気がする。

  • 少し長いなと思うところもあるけど、これはおすすめ。
    そして、絶対読んだら料理のスタイルに影響が出るはず。

    レシピ本が料理の技術書だとしたら、これは料理の哲学書かな、という印象。1回目は流し読み、2回目は紹介されているレシピや手順を自分のスタイルに取り込んでみる。そんな読み方がいいかも。人に薦めたくなる一冊。

  • SNSで見かける料理上手の方々の美しい料理に打ちのめされてる方々必見の本だとと思う(自分のこと)

    料理に関する"トラウマ"って結構な人が持っているんじゃないかと思う。

    ただ、それで料理の楽しさから離れ経済効率の悪いもの、成分表示のほとんどを理解できないものを摂り続けるのは勿体ないのでは。

    勇気をもらえる箇所を抜粋。

    「インスタントのツナキャセロールと"トップシェフ"の間にあなたにとって心地よい場所を見つければいいじゃない。焦がしても、落としても、煮過ぎても、生焼けでも、味気なくても、食事のしたくに失敗したって、それでもいいじゃない。たかが1回の食事なんだもの。明日になったらまた作ればいい。100年経てば誰も違いなんてわからないのだから。」

  • 料理をするのは楽しい。その楽しみに気がつけば、加工食品とファーストフードに支配された人生から抜け出すことができる。そんな料理の楽しみを、10人の女性に教える13章の物語。

    外食産業が隆盛を極め、加工食品が多様化する現代アメリカでは、加工食品の多量摂取による生活習慣病が社会問題化したことで、逆に家庭料理が注目されている。日本ではまだ冷凍食品や合わせ調味料はそれほど悪者扱いされていないが、時間の問題だろう。

  • 料理 する ことの億劫さにはいろんな要素がある。献立を考える 買い物をする 下準備 残り物 作る量に味付け などなど。なにより心に余裕がなければ、料理なんて出来ないのだ。わたしも料理はソツなくはできる方だと思う。けど疲弊してたら、コンビニやスーパーの出来合いが、冷食のパスタが私を救うのだ。いくら味が濃くてバカみたいに高く不経済でもね。
    だから登場人物たちの苦しみ 自己否定や後ろめたさがよーくわかる。そんでもって、料理できるようになったレベルがあがりすぎて驚愕だ。
    自家製パンなんて焼かないよ! 丸鶏なんて、買わないよ! あたし。
    と思いながら、こんど買ってみよとおもってる。まずはこねないパンをつくってみよう。
    キャスリーンと愛すべきアメリカの女性たちの魅力はもちろんだけど、この本の素晴らしさは訳者の村井理子さんの翻訳にもある。ブログやツイッターの弾むような文体、美味しいものへの探究心は、シズル感あふるる翻訳となり、未知の味を想像させる。

    星を減らしたのは、私が文字でレシピや取説を読み取りづらい(写真や絵がないと頭に入らない)体質だからで、キャスリーンの授業風景が文字が続いていくうちにスキップしてしまったから。という全くもって個人的理由です。

  • 図書館で。聞いた事あるタイトルだなぁと借りてみました。
    「ダメ女」ってタイトルがなんか引っかかるなぁ。別に料理が出来ないからって「ダメ」じゃないだろう。確かに出てくる女性たちは料理が出来ない自分にコンプレックスは持ってるけど、男が料理できなくても「ダメ」とは言われないのになぁ。(まぁ反対に男性は定職持ってないと「ダメ」レッテル貼られるからそういう意味ではお互い様かもしれませんが。)
    まぁ原題は「ダメ女」も「人生を変えた」も「奇跡」も入ってないみたいですが。売れるための宣伝ってヤツなのか…

    一週間分の食料をドーンと買いこむと保存のきく食品になるよなぁというのはワカル。理想は毎日買い物に行って、イチから手作りが理想だけれどもそうも言ってられない状況ってあるし。インスタントを手順をラクにするために使うのは悪くないと自分は思ったりもするかな。そればっかりというのは問題あると思うけれども。

    自分は料理が好きな方なので、あまり共感は出来なかった主張も多かったかも。そして、全部手作りじゃ無きゃとか、インスタント食品や冷凍食品を使うのは恥とか意気込みすぎない方が良いんじゃないかな、と思ったりもしました。市販の物を上手に使って、平日は簡単に夕食を作り、たまの休みには凝った料理にもチャレンジしてもいいかな、ぐらいの方が長続きしそう。(そういう意味ではパンを焼くよりは残り物活用の章が一番タメになったような)
    そしてこれは自分の感想ですが、アメリカはお惣菜屋さんや、ホームメイドっぽいパン屋とかがあまり無い気がする。なので自分で作るか、工業製品並みに全国流通している食品を買うかの二択になっているのかも。

    自分で作ると自分の好みの味付けにできるからいいよね、とか楽しいよねって言うのがわかればそれが一番のような気もするな~。そして、丸鶏一羽買いは日本では多分魚を丸で買うぐらいのイメージなんだと思う。日本で丸鶏買っても多分あまり安くならないと思うし。

    ジュリアチャイルドは日本で言う所の平野レミぐらいなのかな?

  • 邦題のダメ女は言い過ぎでしょ。
    来るだけえらい。
    家事やめちゃえば本の対極だけど
    これはこれで羨ましいな

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著者プロフィール

作家/ジャーナリスト/料理家/IACP(国際料理専門家協会)理事。
マイクロソフト勤務などを経て、渡仏。2005 年に37 歳でフランスのル・コルドン・ブルーを卒業後、米国に帰国。2007 年、『The Sharper Your Knife the Less You Cry』(邦訳『36 歳、名門料理学校に飛び込む!』野沢佳織 訳、柏書房)が、ニューヨークタイムズ紙のベストセラーに選ばれ、2008 年度Washington State Book Award の「一般ノンフィクション部門」で最終選考に残る。2012 年、『The Kitchen Counter Cooking School』で、米国ジャーナリスト・作家協会が選ぶASJA 賞「自伝部門」を受賞。2017 年、『The Kitchen Counter ~』の邦訳『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』(村井理子 訳、きこ書房)が日本でベストセラーとなり、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系列)に出演。

「2019年 『サカナ・レッスン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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