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- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784877984700
感想・レビュー・書評
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1995年に岩波書店から刊行した同名書籍を、加筆訂正した改訂版である。私は初読。
近代ジャーナリズムを誕生時点にまで遡って検証する試みである本書は、「ウィキリークス」の登場や深刻な新聞不振などによって、ジャーナリズムとは何かが改めて根源的に問われているいまこそ、読まれるべきだろう。
ジャーナリズム論であると同時に、「そもそもニュースとは何か?」という大きな問いに答えようとした書でもある。たとえば、次のような記述がある。
《あえて誤解をおそれずにいえば、ニュースの「速報性」の本質は、起こった出来事を可能なかぎり迅速に報道しようとする努力のなかに存在するわけではない。(中略)メディア技術の進歩とは、これまでの常識が語るように起こった出来事を事後的に伝達する手段の発達だったのではない。むしろ、すでにその成立の当初から、起こりつつある出来事を即時的に伝えようとするコミュニケーション手段の発達であったということである。いいかえれば、ニュースの「速報性」の本質とはまさに《同時性》への飽くなき志向のうちにこそ存在するということである。》
また、副題に「イギリス犯罪報道の社会史から」とあるとおり、本書は今日的な犯罪報道をその成立時点にまで遡って検証する試みでもある。したがって、現今の犯罪報道を考えるうえでも、重要な示唆を与えてくれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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