- Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878923364
感想・レビュー・書評
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半分位までは、話の流れが全くつかめず挫折しそうになりましたが、全体像がハッキリしてくると俄然面白くなりました。
人物の正体をぼかそうとし過ぎた為に、全体的にぼんやりしてしまったのかな。福田さんのデビュー作だそうで、こんな物でしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ハイジャックという事件の陰にある二重スパイをテーマにした作品。だが、それにコンピュータークラッカーが関与しているから話は複雑になる。著者のデビュー作とは思えない、もしくはデビュー作ならではの力作。刻々と展開する攻防に手に汗握るが、やや説明不足の部分があり、逆にくどい部分もある。しかし、この軽いストレスも計算されたものかもしれない。
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ハッカーに関する記述が面白い.$5,000Mの略取がほんとにできそうな感じだ.ハイジャックに対する応対のでこぼこさに真実味がある.
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福田和代デビュー作。影で動き回る天才ハッカーと飛行機をハイジャックした犯人との関係。犯人と対峙する警察とのやりとり、緊迫が最後まで持続できている。
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もそっと、ひねりを期待しておりました。残念。短いあとがきですが、それを読んで、作者のものを書くことへの情熱にこころ打たれました(+★)
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ほんとは★三つ半くらい。
主人公の思い入れが強い割に感情移入できなかった。でも話としてはよくできていると思う。デビュー作にしてはいけてるのでは!?次回作に期待。図書館に借りにいこーっと。 -
これがデビュー作になるみたいですね。
ハイジャック、スパイ、ネットハッキング...
様々な濃い要素を目一杯ギッシリと詰め込んだ
かなり内容と密度の濃い大作。
書きたい事を凄く丁寧に時間をかけて
調べた経過が伝わってきます。
いろんな要素を詰め込んだ分やや、
人物描写が薄くなってしまった印象が残念です。
あと主人公とその友人である警視正の抱える過去...
この重さと痛みがやや伝わりにくくて上手く移入が出来ないかも...。
ラストは...まぁ...お約束な展開ですが...充分アリだと思います。
あまり知られていない作品っぽいけど、これは映画化したら
かなりハマりそうな作品ですよね。 -
びっくりする位誤植が多かったです。
多少の誤字なら気にせず読めますが
重要な登場人物の名前が間違っていてかなり混乱。
初版だけかな?
改善されている事を願います。 -
2009/2/18〜2009/3/8
「TOKYO BLACK OUT」より面白かった。
これがデビュー作とは思えないぐらい、よく書けている。
あとがきにあるように関空での取材に10年もかけているのだから
当然かも知れないが、細かな描写で、キャラクターも自分のものに
しているように思えた。
女性とは思えない筆致で、今後に期待大。 -
ヴィズ・ゼロ=視程ゼロ。何も見えない状態のこと。陰惨なプロローグにまず引き寄せられる。ただのハイジャックものと違うのは、プロローグから始まった事件の背景が、骨組みをしっかり形成しているということ。ただその性質ゆえか、徐々にエンタメ性に傾いていった部分は仕方ないと納得するも、ラストは無駄に過剰だったのではないか。ハイジャックと同時進行で変化していくそれぞれの心の闇──最初はこの部分に期待していたのだが、クライマックスに向けて強引に美化された展開が気に入らない。新人作家らしい“がむしゃら感”に幾度か読書ペースを乱されはしたが、このジャンルでは間違いなくトップクラスの完成度だろう。