- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878933066
感想・レビュー・書評
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諏訪湖で土地下車し、松本美術館の草間彌生展を観に行きました。図らずも小説にS湖として養蚕、製糸→軍需産業→精密機器の町として変遷した過程が登場し、祖父のかかわり方が描かれていました。こういう偶然が重なると読んでいて楽しいです。草間彌生さんの小説は初めて読みました。
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草花や風などという自然が話す声が聴こえる
幼いサチコが母にぶん殴られたり蔵に閉じ込められたり
母が父以外の男と交わっている姿を間近で見たりと
他にも沢山ひどく傷つきながら、精神病院を脱走し
すみれやダリアから学んだ人生を掻爬することに挑む -
なんだか目がまわる感じ。文章で頭ん中が混乱するなんてそうそうあるもんじゃない。
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風と花と雲と、宇宙と会話する少女、サチコ。紅蓮の肉の色を持つ放蕩で、淫乱で、暴力的な母から、「女」になる=生理の到来から掻爬したいが、スミレは教えてはくれない。最後にやっと方法を見つける。それは自分が宇宙の一部になることだった。プラトンの『饗宴』のアンドロギュノスの挿話が下敷きになった小説。
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・・・これはどぎつい。でもポップ?アートでも小説でも草間ワールドは強烈!語彙にもオリジナリティを感じた。
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時間が有り余っていた大学生の頃、わたしは図書館を梯子していた。本の虫だった。水玉脅迫でだいすきな草間先生のブンガク。いま読んでいる中ではいちばんスキな小説です。だって少女っぽいんだもん。カバー絵のインフィニティ・ネットも、ものすごーくすてき。『すみれ強迫』という言葉のもつエネルギーとか、語感だとかもすばらしい。やはり草間さんは、世界第一級のアーティストだなあ。
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胸にぐいぐいと拳をのめり込ませられるような、力のある文章だ。強い感受性とエネルギーが伝わってくる。読んだ後で身体の隅々まで揺さぶられたような気がした。
草間弥生の作品






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