- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784878933240
作品紹介・あらすじ
私があれほど夢み、そして愛したインドは決定的に閉ざされた。生涯の師の逆鱗に触れたインドでの恋愛スキャンダルを赤裸々に綴った若きエリアーデの「悦楽の神話」。
感想・レビュー・書評
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恋愛小説が読みたい欲求にかられた時に読んだ本です。
恋焦がれるあの気持ちを少し思い出したい時に読む本です。
この小説は恋する青年の小説です。
恋する青年の心情が綴られておりますが
悲恋ですし恋には障害がたくさん立ちはだかるし
行き違いや勘違い満載で
基本はベタなメロドラマなんですが、
それがまぁ、なんとも…
その青年の若い恋愛が何ともかんとも…
こんな狂おしい程の恋の物語を
こんなに生き生きと描けるなんて
筆者に惚れそうになりましたが、
どうやら筆者の実体験がベースにあるようです。
女子である私の個人的感想ですが、
理解不能生物である男子の気持ちをちょっと覗けた気がして
それがとっても愛おしく思えた本でした。
…相変わらず自分勝手なんだけどね…
そんな男子目線がステキな良質な小説です。
…解説にあるその後のお話も必読です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美しくも切ないラブストーリー。
異文化間の恋愛を扱ったよくあるタイプの小説ではとりあえず主人公たちが恋に落ちてそれから異文化の壁がたちはだかるというのが定番ですが、異文化の人間が誤解に誤解を重ねながらついに恋に落ちる様子が非常にリアルだと思ったら、エリアーデ自身の体験に基づく(というかかなりそのままらしい)とのことで納得。
本人もこれほど多くの人に読まれると思わなかったこの処女作がベストセラーとなり、後にヒロインのモデルとなった女性をも巻き込んだ波紋の書かれたあとがきも興味深いです。