アイリ-ン

著者 :
  • 作品社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784878934278

感想・レビュー・書評

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  • 明確にこのひとの衝動、というか意図を掴めないのは、多分、受け手側の未熟さゆえだ、と思うのですが。少なくとも、時間をおいてもう一度読み直したい気ではある。
    あくまで空虚な(悪い意味でなく)論理で組み立てた衝動、である気がして、論理を感覚で理解することができないゆえになんとなく漠然と不消化であるというか。
    ただし、論理である以上(しかも、それがある程度既存である以上)、おそらく同じ思考方法を持つことで、その人工的な美しさを獲ることは、可能だ、と思う。
    少なくとも感覚の上では、今までの作品群を逸脱しているようには感じなかった。

    そういえば、どうして痛みや癒しを女性の視点で描くと、その痛みや弱さや罪は完璧な透徹さを保ち得ないのだろう。
    向坂の弱さが純粋であるのに、雛姫のそれが生々しかったように。

  • アイリーン、といえばやっぱホームズにでてくる
    あの女性を思い出す。
    と、ゆーわけで手に取ってみたのだけれど
    うーん、読みにくいほどではないんだけれど、
    いまいち乗り切れなかった、残念。
    なんかこう物語が内側に向かって閉じてる感じ。
    内に入り込めればいいのかもしれないけど
    どーもその気になれず表面をさらりと通り過ぎてしまった。
    飛ばし読みしすぎたのが悪かったのかも。
    けどもう一度読み返す気にもなれず、まあ、いっかーと最後までぱらぱらと
    ページをめくってしまった。すみません。

  • アイリーン・アドラーをなぜ自分がしっているのかといえば、この作品のおかげです。しかし、本家は読んでいないという…。ボヘミアの醜聞?

    装丁のせいか、しろくて半透明のイメージ。うすくけずった象牙というか、ルネ・ラリックの細工のような。

    ちなみに冬本。

  • この作家さん、わたしが一時通っていた学校の卒業生だと聞きました。
    何か縁もあることだろう、とデビュー作「壊音」を読んだのは数年前。
    長野まゆみ作品とか苦手なもので(透明感は素敵ですが、某要素が……)、
    いまいち好きになれませんでした。

    本筋と関係ないところで好き嫌いを決めてしまうのがどうにも癪だったので、
    図書館で出会ったのを機に再トライしてみました。

    その、結果。☆1.5、かなぁ。
    文章が理知的で淡々としている分、
    占いや透視、幻覚などの描写には却って靄がかかったような漠然としたものに感じました。
    決して悪い話ではないのだけれど、引き込まれない。
    残念ながら、わたしの好みではなかったのだと思うことにします。

  • 温度が低い。

    結局彼女はなに?


    ホームズ読んでみる。

  • タイトルを見て「読みたい」と感じました。アイリーンといえばシャーロック・ホームズを思い出す私ですがこの「アイリーン」も無縁ではなく。話の運びにはとても惹かれました。私としてはもっと違ったラストが良かった気がしました。

  • 難しい話ですた…
    でも嫌いじゃない…。
    また、読み返したら何かが見えてくるかも知れない本。

  • 綺麗さは失わないまま、読みやすい作品かと。

  • 篠原氏の作品では、異質なのかしら…??私は非常に面白く読みましたが、少し変わっているなーと思いました。最後がほんのり前向きな感じで(錯覚かな・笑)

  • 『アイリーン』という名の女性の探索を頼まれ続けているアイリーンと名乗る占い師。彼女は嗤う女の幻影を見ていた。『アイリーン』が癒した人々から見えてくる彼女の本当の姿とは…。落ちが少し弱い気がしましたが、面白かったです。

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