アメリカの国家犯罪全書

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  • Amazon.co.jp ・本 (417ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784878935459

作品紹介・あらすじ

本書は、アメリカ政府・米軍・CIAが世界の隅々で行なっている、テロ支援、拷問や洗脳、暗殺、盗聴、選挙操作、麻薬製造、毒ガス・生物兵器使用、虐殺…等など、イラク・北朝鮮どころではない「国家犯罪」のすべてをまとめた衝撃の一冊である。

感想・レビュー・書評

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  •  本書を読んだ後には、お口直しに「ほかの国の悪いところを指摘する本」も読まれることをお勧めします。もちろん、本書には勉強(?)になる部分が沢山ありました。 
     ちなみに英語版は無料で公開されています。

    【書誌情報+内容紹介】
    原題:Rogue State: A Guide to the World's Only Uperpower, updated version (Common Courage Press, 2000, 2002.)  
    著者:William Blum(1933-2018)
    訳者:益岡 賢(1964-)
    出版社:作品社
    頁数:417
    NDC:319.53


     謀略、テロ、拉致、暗殺、毒ガス……。北朝鮮も、イラクも、びっくり!! アメリカが世界中で行なっている国家犯罪のすべて。
     現在アメリカは、イラクを「テロ国家」「ならず者国家」と呼び、軍事攻撃を着々と進めている。しかし、チョムスキーが指摘するように、本当の「ならず者国家」、世界最悪の「テロ国家」はアメリカ自身である。本書は、アメリカ政府・米軍・CIAが世界の隅々で行なってきている謀略・テロ・拉致・暗殺・麻薬・生物/化学兵器……などなど、イラクも北朝鮮もビックリの国家犯罪のすべてを、アメリカ人ジャーナリストが命を賭してまとめた驚愕の一冊である。

    [本書が明らかにする、アメリカの事実の姿]
    米が養成したテロリストたち――アフガン、イラク……/暗殺―― CIAによる暗殺の事例/米軍とCIAの弾圧・拷問・謀略の訓練マニュアル/拷問―― CIAによる拷問の実例/世界のCIAスパイ/戦争犯罪への加担――ユーゴ、ポル・ポト/米が匿っているテロリストたち/ 虐殺―― CIAによる大量虐殺への支援/化学兵器・生物兵器の使用/謀略――世界各国での政権転覆・独裁者支援/内政干渉――各国政府をいかに操るか/各国の選挙をいかに操作するか/盗聴――世界的な盗聴網/拉致と掠奪/麻薬―― CIAと麻薬マフィアの関係ほか

    [著者・訳者紹介]
    ウィリアム・ブルム  アメリカの国家犯罪、CIAの謀略を暴きつづけているアメリカ人ジャーナリスト。米国務省の外務担当だったが、1967年、ベトナム戦争に反対して辞職。以降、秘密のベールに包まれていたCIAの内部を暴露し、200名以上のCIA職員の名前を明らかにするなど、まさに命がけの告発をつづけている。本書は、米国・ヨーロッパ・南米・中東・アジアなど股にかけ、長年にわたる調査・取材をもとにアメリカの真実の姿をまとめた一冊である。

    益岡 賢(ますおか・けん)  翻訳家・ジャーナリスト。訳書:チョムスキー『アメリカが本当に望んでいること』、『アメリカの「人道的」軍事主義:コソボの教訓』ほか。
    http://www.sakuhinsha.com/politics/5456.html

    【目次】
    目次 [003-016]
    新版へのまえがき(ワシントンDC 二〇〇二年一月) [017-037]
    日本版への増補(ワシントンDC 二〇〇三年一月) [038-042]
    はじめに(ワシントンDC 二〇〇〇年一月) [043-080]

    第1部 アメリカとテロリストとの愛憎関係
    第1章 テロリストたちがアメリカをいじめる理由 082
    第2章 アメリカから世界へのプレゼント――アフガンのテロリスト養成所の卒業生たち 088
    第3章 暗殺 095
    第4章 米軍・CIAの訓練マニュアルより 103
    第5章 拷問 111
    第6章 芳しくない輩 125
    第7章 「芳しくない輩」の新規訓練 129
    第8章 戦争犯罪者――「敵」側の、そしてわれわれ米国の 138
    第9章 テロリストの安息地 151
    第10章  ポル・ポト支援 161

    第2部 米国による大量破壊兵器の使用
    第11章 爆撃――無差別破壊 168
    第12章 劣化ウラン兵器 174
    第13章 クラスター爆弾 180
    第14章 化学兵器・生物兵器の使用――米国国外 184
    第15章 化学兵器・生物兵器の使用――米国国内 197
    第16章 化学兵器・生物兵器の奨励 207

    第3部 「ならず者国家アメリカ」vs世界
    第17章 米国による介入の歴史―― 一九四五年~現在 214
    第18章 選挙操作 274
    第19章 「米国民主主義基金」(NED) ―― CIAの下請けNGO 290
    第20章 世界と対立するアメリカ――国連を舞台に 296
    第21章 盗聴――地球上のあらゆる場所で 315
    第22章 拉致と略奪 328
    第23章 CIAがマンデラを二八年間も牢獄に閉じ込めた経緯 334
    第24章 CIAと麻薬の関係――「何が悪い?」 337
    第25章 地上唯一の超大国であるということは、決して謝罪する必要がないということでる 350
    第26章 自由企業のために、合衆国は、侵略し爆撃し殺害する。しかし、アメリカ人は本当にそれを信じているのだろうか 362
    第27章 「自由の国」のある一日 370

    訳者あとがき [405-414]
    人名・事項索引 [415-417]

  • アメリカが警官をやめたのはカネがないからだ。アメリカの国防予算は2012-2021年まで削減が義務づけられている。とすれば世界は多極化か極のない世界に向かわざるを得ない。アメリカが一歩下がることでヨーロッパの地政学的リスクが高まれば、たぶん中国・ロシアが台頭する。
    http://sessendo.blogspot.jp/2015/12/blog-post_99.html

  • 拷問、暗殺、無差別破壊なんて聞くと映画の中のアメリカみたいだけど、嘘みたいなホントのアメリカ。さらには盗聴、拉致、略奪、麻薬まで国家ぐるみで行う。「政府」なんてロクな所がないし、アメリカだって悪い所ばっかりじゃない。そうは言っても想像を超えた国家犯罪の数々。北朝鮮がかわいく思える一冊。

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著者プロフィール

1933年、ニューヨーク生まれ。米国政府の対外政策を、一貫して批判的に分析・報道しつづけているジャーナリスト。米国で最も「検閲」を受けた報道人と称される。
1960年代半ば、米国務省の外交担当部門に勤務。当初は反共派で、外交官を目指していたが、ベトナム戦争の真実を内部情報で知り幻滅し、1967年辞職。米国の国家犯罪を明らかにするために、ワシントン初の独立系の新聞を創刊するが、FBIの圧力で廃刊となった。1969年、秘密に包まれていたCIAの内部を暴く告発書を刊行。200人以上の工作員の名前と住所を公開して波紋を呼んだ。
1980年代には、映画監督オリバー・ストーンとともに、米国外交の真実についてのドキュメンタリー映画の製作にも乗り出している。
1998年に発表した、米国がイラクに生物・化学兵器の原料を提供していたという記事は、米国で「最も検閲を受けた事実」として、「模範的ジャーナリスト賞」を授与された。
邦訳書に『アメリカの国家犯罪全書』(作品社)がある。

「2018年 『アメリカ侵略全史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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