さびしい宝石

制作 : Patrick Modiano  白井 成雄 
  • 作品社
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レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784878935947

感想・レビュー・書評

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  • "Petite Bijou"という言葉が、文中では「かわいい宝石」、タイトルでは「かなしい宝石」と訳されています。
    ママン=母親が「わたし」をそう呼んでいました。

    19歳の「わたし」(テレーズ)は、幼い頃モロッコで亡くなったはずのママンそっくりの女性を街でみかけました。そのあとを追わずにはいられません。

    「わたし」の手元にあるママンの手がかりは古い写真、手帳、そして断片的な孤独の記憶だけ。
    今でも孤独に苛なまれます。

    人々との接触の折にふれ、テレーズが語る回想とともに孤独を生んだ背景が明かに。

    ラジオ番組の翻訳をする青年の気軽な誘いや、薬局の女性の気づかいに、テレーズは心を開くか迷います。
    過去の体験から彼女は失望を恐れて未来に期待しません。

      この人になら・・・・・・

    誰かに期待したくなることがあっても当然です。

    "Petite Bijou"

    宝石が輝くにはさしこむ光が必要です。
    まだ輝きを知らないこの宝石は光を得られるのでしょうか。

  • 中学生くらいの時に読んでドはまりしてそれから何度となく読み返してます。親の愛情を受けることができなかった少女が母親の影を探してパリをさまよう話。
    「どんな未来だってあるんだ」と言い聞かせながら、最後に自分の来た道を振りかえろうとするテレーズに差し伸べられる優しさが暗い物語にほのかな光を与えています。
    個人的には毒親との関係に悩む人に力いっぱいおすすめしたい。特に母親との。新しい道を歩もうとするテレーズの姿に何かしらぐっとくるものが……私には、あったなあ。

  • パリ、メトロ1番線沿線の景色がありありと目に浮かぶ。

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著者プロフィール

1968年、La place de l'étoile でデビュー。1978年、ゴンクール賞(Rue des boutiques obscures)、1996年、フランス文学大賞(全作品)等々。2014年、ノーベル文学賞。「その記憶の芸術で、彼は人間のもっとも捉え難い運命の全てを呼び起こし、またナチス占領期の世界を明るみに出した」と評価される。邦訳に『パリ環状通り』(講談社)、『暗いブティック通り』(講談社/白水社)、『ある青春』(白水社)、『カトリーヌとパパ』(講談社)、『イヴォンヌの香り』(集英社)、『サーカスが通る』(集英社)、『いやなことは後まわし』(パロル舎/キノブックス)、『1941 年。パリの尋ね人』(作品社)、『廃虚に咲く花』(パロル舎/キノブックス)、『八月の日曜日』(水声社)、『さびしい宝石』(作品社)、『失われた時のカフェで』(作品社)等。1945 年、オー‐ド‐セーヌ県、パリ西部に隣接するブローニュ‐ビヤンクール生まれ。

「2015年 『迷子たちの街』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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