- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784879191120
作品紹介・あらすじ
個人の行動を可能にし、生活全体を可能にするものとして権力関係をとらえる。社会科学的フーコーと哲学的フーコーとの交点に位置する名論稿であり、「人間という主体」がつくりだされる、個人と国家との史的根源を探る。
感想・レビュー・書評
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表題の文章ほか、北山晴一と山本哲士による対談「フーコーの権力論をめぐって」、北山晴一の解説「ディシプリンから真理へ―フーコーの政治学」収録。解説とあわせて、フーコーの権力論の入門編とでも位置づけられるだろうか。ただ、だからといって簡単というわけでもないが。権力とは所有形態ではなく、そして近代国家とは、全体化と個別化という両方向のベクトルをもって形成されるという権力モデルを改めて確認。「自由」が実は単なる解放なのではなく、新たな権力に編制される意味あいを持っているという視点は、歴史研究でも今や欠かせないと、改めて思う。
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[ 内容 ]
個人の行動を可能にし、生活全体を可能にするものとして権力関係をとらえる。
社会科学的フーコーと哲学的フーコーとの交点に位置する名論稿であり、「人間という主体」がつくりだされる、個人と国家との史的根源を探る。
[ 目次 ]
全体的なものと個的なもの―政治的理性批判に向けて
フーコーの権力論をめぐって
ディシプリンから真理へ―フーコーの政治学
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ] -
「牧人=司祭型権力」について体よくまとめられた、フーコーの講演録。