厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)

制作 : 飯島 周 
  • 松籟社
3.48
  • (0)
  • (13)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 91
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (118ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879843081

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 中編なのに世界が広い。

    戦時中のコミカルな日常。
    なにげなく生きて、あっけなく死んでいく。

    国境とか人種とか、後付けのくだらなさ。

  • ユーモアとシリアスが渾然一体となって押し寄せてくる、100頁ほどの中編ながらとても濃厚な小説であった。新米駅員である主人公ミロシュは初体験のチャンスにやらかしたショックで性の迷走を続け、情事に振り回される駅員たちの姿は滑稽そのもの。とはいえナチス占領下のチェコには不穏さが付きまとい、通り過ぎる列車に乗せられた家畜の視線は何かに抵抗している様だ。性の喜劇と政の悲劇、そんな両極端なモチーフを畳み掛ける様な文体でイメージを幾層にも重ね混ぜ合わせ、やがて1つの行為に結実されていくラスト。やはりフラバルは面白い。

  • 大きな企てを行う前の興奮や、その後の気の抜けた寂しさと、そして気が抜けて敵の兵士にもはや強い怒りを感じることもない。心理描写の鮮やかさが印象的。

  • 「東欧の想像力」じゃなく「フラバル・コレクション」、、、一体何冊刊行されるんだろう?
    フラバル+メンツェルの映画作品では「カッティング・ショート」が一番好きかなぁ~

    松籟社のPR
    「20世紀チェコの作家ボフミル・フラバルによる中編小説の日本語版。
    舞台は1945年、ナチスの保護領下におかれたチェコスロヴァキア。
    若き鉄道員ミロシュは、ある失敗を苦にして自殺を図るが未遂に終わり、命をとりとめた後もなお、そのことに悩み続けている……
    滑稽さと猥褻さ、深刻さと軽さが一体となった独特の文体で、愛と死の相克を描くフラバルの佳品。
    イジー・メンツェル監督による同名映画の原作小説。 」

著者プロフィール

1914年ブルノ(現チェコ共和国)生まれ。63年短編集『水底の小さな真珠』でデビューし一躍チェコの代表的な作家となる。『厳重に監視された列車』『わたしは英国王に給仕した』『あまりにも騒がしい孤独』他。

「2019年 『わたしは英国王に給仕した』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ボフミル・フラバルの作品

ツイートする