幻想の坩堝 ベルギー・フランス語幻想短編集

制作 : 三田 順  岩本 和子  岡本 夢子  村松 定史  小林 亜美  松下 和美 
  • 松籟社
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  • 本棚登録 :29
  • レビュー :1
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879843524

作品紹介・あらすじ

マーテルランク、ローデンバック、ピカール、エレンス、ゲルドロード、オーウェン、ジャン・レー、ティリー……
蠱惑に満ちた幽暗の文学世界へ読者を誘う、本邦初のベルギー幻想文学選集。
アンソロジスト・東雅夫氏による序「ベルギーの魔に魅せられて」を収載。

感想・レビュー・書評

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  • 出身地域の公用語に関わらず、
    19世紀末から20世紀半ば過ぎくらいまでに
    フランス語で文芸活動を行った
    ベルギー出身作家の作品を集めたアンソロジー。
    多くはその時代のインテリ層の
    神経症的な不安を描出しているように受け取れた。
    ノーベル文学賞作家マーテルランク(メーテルリンク)が
    阿片に耽溺して夢と無意識の世界を探ろうとする話
    (「夢の研究」)を書いていたことに驚いた。
    地味だが、しみじみ怖かったのは
    エドモン・ピカールの朗読劇「陪審員」。
    裁判に参加して被告に有罪を突き付けた医師が
    罪悪感に苛まれ、
    幻聴や幻覚に怯えるようになっていくストーリー。
    海辺の街の春分のカーニヴァルに幻惑される
    ミシェル・ド・ゲルドロード「魔術」が、
    祭の夜が放つ魔法と、
    朝になって街から憑き物が落ちた様子とのコントラストが
    素晴らしく、面白かった。

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