いざ最悪の方へ (Le livre de luciole (34))

制作 : 長島 確 
  • 書肆山田
3.22
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本棚登録 : 37
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784879954718

感想・レビュー・書評

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  • 前半は、詩とも散文ともつかない言葉の連なりが、それ自体で文脈の形成を裏切り、言葉の意味を解体する。そして、その後にはリズムの運動と、所々に繰り返し挿入される「薄暗い」というサブリミナルなイメージの残像だけが残る。それは、言語をこれ以上ないくらいに抽象化する試みであるかのように見える。後半の「なおのうごめき」では、わずかに意味機能が動き出すが、そこにあるのは曠野をあてもなく彷徨する魂の震えだけである。そして、最後にはシニフィエとシニフィアンの密月を断ちきり、すなわち自己と言葉とはともに茫然と立ち尽くすのだ。

  • よかった!
    ぐちゃぐちゃになってた頭をもっとぐちゃぐちゃにかき回されてどうでもよくなってすっとするかんじ。

  • 最悪か……。悪いことが起きるといつもこれ以上の最悪なことはないかもしれないと気分が落ち込むが…。これはあえて「いざ」と名打っているよ。
    底辺、下降気味の場所からの脱出を書いているのでしょうか?
    そうだったら嬉しい。
    まさか啓発本? それはそれで難しいな。理解できるかな?

    話は変わるがこの「書肆山田」とはなかなか興味を引く社名だな。


    ――――――――
    読み終わりました。
    えっ…と。何だかよくわかりません。
    この本、詩なんですかね?
    くどいです。
    感情をそのまま吐き出されたもの……。

    詩、または舞台の本を読んでいるのか???と混乱しながら読み進めました。この物語の人物は死んでゆくその瞬間を激情と共に記しているのかな?と思いました。はたまた、気がふれっちゃってる?
    作者はもしかしたら戦争でも体験しているのかな?
    戦争も混乱も知らないで育った私には計り知れない、人間の有り様を見た、体験した人が綴る言葉の応酬なのかと……。

    物語を読むというよりは、作者に対して様々な憶測をつけながら自分の中に理由づけを見つける作業をした。という感じでした。

    ムリくり日本語にしないで英語のままの方が良かったのではないかと思います。原文は韻を踏んでいたりするのかな?
    (私の思い込みです。そもそも作者は英語圏の人なのか?)

    理解するには、私には難し過ぎた本でした。

    後半に『線とインク――ベケットの<翻訳>について 長島確』がついてますね。
    何だか斬新な本ですね。

  • いっちゃえー

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プロフィール

1906-89年。アイルランド出身の劇作家・小説家。ヌーヴォー・ロマンの先駆者、アンチ・テアトルの旗手として活躍し、69年にノーベル文学賞を受賞。代表作に『ゴドーを待ちながら』、『モロイ』『マロウンは死ぬ』『名づけえぬもの』(小説三部作)など。

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