びあんか・うたうら 決定版―水原紫苑歌集

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  • 深夜叢書社
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  • / ISBN・EAN: 9784880324173

作品紹介・あらすじ

「ここではないどこか」へ飛ぶことを願う魂-新しい"うた"の誕生を告知する第一、第二歌集をまとめた決定版。詩人・蜂飼耳による書き下ろしエッセイ「遙かかなたを見る歌」、著者あとがき「乙女の匂いがなくなる年」収載の栞を附す。

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  • 水原紫苑の第一歌集「びあんか」は、森の奥のだれも知らない泉のように清冽で夢幻的な歌を溢れさせている。「針と針ふれちがふとき幽かなるためらひありて時計のたましひ」「汚名また美しきかな江青はいかなるひびきの河にありしや」「星買ふと幼児なご出でてからかへらざる話も古りぬいちじく浄土」「球体に暫時宿りてあはれあはれ稚き神が毬をつくこゑ」「宥されてわれは生みたし 硝子・貝・時計のやうに響きあふ子ら」「まつぶさに眺めてかなし月こそは全き裸身と思ひいたりぬ」「目ざめたるわれ水仙の頭をもてり冬に生くべく声ひそむべく」「足拍子ひたに踏みをり生きかはり死にかはりわれとなるものを踏む」

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著者プロフィール

1959年、神奈川県生まれ。歌人。早稲田大学大学院文学研究科仏文学専攻修士課程修了。春日井建に師事。歌集に『びあんか』(現代歌人協会賞)『うたうら』『客人』『くわんおん(観音)』(河野愛子賞)『あかるたへ』(山本健吉文学賞・若山牧水賞)『えぴすとれー』(紫式部文学賞)『如何なる花束にも無き花を』(毎日芸術賞)近刊『快樂(けらく)』ほか。エッセイに『桜は本当に美しいのか 欲望が生んだ文化装置』『百人一首 うたものがたり』など。小説に『生き肌断ち』『歌舞伎ゆめがたり』『あくがれ——わが和泉式部』ほか。編著に『大岡信「折々のうた」選 短歌』『女性とジェンダーと短歌』『山中智恵子歌集』など。毎日歌壇選者。

「2023年 『巴里うたものがたり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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