佐世保事件からわたしたちが考えたこと: 思春期をむかえる子と向きあう

  • ジャパンマシニスト社
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880491448

作品紹介・あらすじ

長崎県佐世保市立大久保小学校児童殺傷事件。私が目指したのはいわゆる事件取材ではなかった。
大久保小学校の日常に何があったのか。何気ないふだんの出来事の集積が、「予想もつかない出来事」を生んだのかもしれない−−と、私は意識して「事件の周辺」を歩き続けた。
保坂展人

こういう事件が起こったとき、ぼくら教師というのはほんとうのところはわからない。
子どもをわかったような気にならず、説明しきれないことがあっていいんだと思わないかぎり、子どもとは向かいあえない。ここから出発したいとぼくは思っています。
岡崎 勝

ネット、学校、バーチャル、心の闇、家庭環境……
さまざまな原因説をこえて語りあった人たち
石川憲彦、内田良子、浜田寿美男、宮台真司、森 達也

感想・レビュー・書評

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  • 同じ年なんだよなあ。

    事件のニュースを見た夜は、眠れなかった。
    なんというか目から鱗じゃないけど、人って殺せるんだって気づいたっていうか。

    いくら嫌いな人がいるからって、人は殺さないけど。
    家族とか大切な人とか自分の未来とか、ストッパーが必要なのかもなあ。

  • ああなんか、すごく色々と大事だ。
    わからないとわかった上でわかろうとするとか、環境や特性を無視するのではなく、環境や特性のせいにして切り離すのでもなく、その子を見る・全体を見る視点とか。

    「居場所」という言葉の使い方の部分におおーと思った。
    保坂展人 は「居場所」を「相互承認の共有空間」として使ってきたという。
    その感覚の持ち主として、裁判所の使い方はパーソナルスペース、「テリトリー」を指すかのようだと批判する。

    私の使い方も「テリトリー」だ。
    私にとっての居場所が、他者が侵入してこないテリトリーだから。
    でも前者の「居場所」であるべきだよな。
    特に「子どもの居場所」といった使い方をするのなら。
    子供が「相互承認の共有空間」を「居場所」だと感じられるような場所をつくってあげるのは大人の役目のはずなんだ。

  • 懐かしい感じ。
    なんとも小学生の環境が、いちばんよく描かれている。

    まさかこどもが!とかいう論調はなんか現実に即していない。

    わたしももう小学校から遠くなってしまったけれども、小学生女子の微妙な関係やらがよく書かれていた。
    きゅんとせつない小学生時代をおもいだした。
    微妙なカンケイをつくるような、繊細なコドモではなく、昔から図太いわたしではあるが。

    そして加害・被害のどちらにも目を向けていて、当たり前にすごいとおもった。

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著者プロフィール

1952年愛知県名古屋市生まれ。小学校教員。フリースクール「アーレの樹」理事。〈お・は〉編集人。〈ち・お〉編集協力人。
著書に『仕事を辞めたい。職場で自分を守る最善の選択』(ジャパンマシニスト社)『学校再発見!――子どもの生活の場をつくる』(岩波書店)『センセイは見た! 「教育改革」の正体』(青土社)『子どもってワケわからん!』(批評社)ほか多数。

「2023年 『学校バトルを真面目に楽しむ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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