市川崑のタイポグラフィ 「犬神家の一族」の明朝体研究

著者 :
  • 水曜社
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本棚登録 : 173
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784880652405

作品紹介・あらすじ

エヴァも、任三郎も、はじまりは犬神家だった。
図版点数150点、映像画面225コマ
ヴィジュアル資料をもとに検証する
市川明朝、初の研究書。

アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」
ドラマ「古畑任三郎」
CM「資生堂TSUBAKI」など
後世の映像領域に多大な影響を与えた映画「犬神家の一族」の明朝体表現。
その手法はテロップ表現の古典的スタイルになろうとしているのに、
映画評論、デザイン評論の両分野で詳細が語られることはほとんどなかった。
あの、L字型配置の特太巨大な明朝体が指し示すものは何か。
コンセプト、技術、歴史、さらに社会的背景が解きほぐされ、
タイポグラフィの深みが今、たちあらわれる。

感想・レビュー・書評

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  • 市川崑のタイポグラフィ 小谷充著 : これ、誰がデザインしたの?(2010-08-31)
    https://blog.excite.co.jp/dezagen/13891781/

    市川崑のタイポグラフィ - 水曜社:文化・まちづくり・アート
    http://suiyosha.hondana.jp/book/b227159.html

  • 70年代邦画界に一大ブームを巻き起こした角川映画。
    その最初の作品「犬神家の一族」を見た人たちは映画の冒頭の出演者やスタッフを紹介するクレジットを見て、衝撃をうけた。画面一杯に大きな明朝体の文字で書かれる出演者の名前。しかも、主人公金田一耕助を演じる石坂浩二は、姓は縦書き、名は横書きだった。まるでクロスワードパズルの様な配置。
    この印象的なクレジットはその後の「悪魔の手毬唄」、「獄門島」でも踏襲され、市川崑監督の角川映画のトレードマークの様になり、後には人気ミステリードラマ「古畑任三郎」シリーズのオープニングクレジットも、明らかにこの手法のオマージュとなっている。

    市川崑監督は監督をする人には珍しく、自作のタイトルだけでなく、予告編の文字なども全て自分でデザインしていたという。

    では、この市川崑監督の金田一シリーズの文字、タイポグラフィはどの様にして生まれたのか?それは偶然なのか?必然なのか?市川崑監督の過去作だけでなく、タイポグラフィの歴史にまで踏み込んで分析する。

  • デザイン

  • [図書館]
    読了:2016/6/8

    非常に面白かった。タイポグラフィの本というと、概略的、教科書的な本が多いように思うが、これは潔く「市川崑映画の明朝体の表現手法」のみにフォーカスを絞っているし、市川崑の映画が本当に好きな人が書いているのでぐいぐい読める。

    写研の書体を最近見かけない理由(写研の書体は組版(専用写植機)と一体、とい理由によりDTP対応していないため)も恥ずかしながらこの本で初めて知った。

    写研書体がいかに完成された美しさを持っていたか、「もじ部」の本で「写研出身」がステータスのようになっていた理由もわかった。

  • ヱヴァをはじめ後世に多大な影響を与えた、市川崑監督の「極太明朝体&L字型レイアウト」について、タイポグラフィの観点からおった著作。
    活字の成り立ち、デジタル化(の際、写植は乗り遅れて伝統の活字体が一時不足した)などの周辺知識、市川崑の他作品にもふれていて、実にマニアックで楽しい。
    そもそも「金田一耕助の冒険」の文庫版タイトルでL字型配置が使われていたことがあるとか(文庫本は小さい&帯をかける中で少しでもイラストのスペースを大きくするための工夫)、犬神家の一族とそれ以降の金田一シリーズでは採用されている活字体が違うとか、「三木のり平」のクレジットは漢字部分と「のり」で活字が違うとか(通常の文章では漢字が仮名より強調されるバランスになっているため、人名の場合は平仮名を強くしたと思われる)。
    ちなみに個人的に市川崑作品の中で好きなオープニングは「黒い十人の女」「東京オリンピック」そして「金田一シリーズ」である。

  • 「犬神家の一族」で始まった巨大な明朝体タイトルテロップの細部にわたる研究の成果。字体がどのように作られたかを学ぶこともできます。

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著者プロフィール

島根大学学術研究院教育学系教授。1968(昭和43)年、岡山県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科修了後、デザイン制作会社・集合デンに勤務し、DTP部門の立ち上げに参画する。上越教育大学助手、島根大学教育学部准教授を経て2014年より現職。「第6回世界ポスタートリエンナーレトヤマ2000(富山県立近代美術館)」、「大地の芸術祭─越後妻有アートトリエンナーレ2003(新潟県)」への出品のほか、横浜開港資料館等の企画展ポスターを担当。2010年に学生らとBリーグ・島根スサノオマジックのVIマニュアルを共同開発。主な著書に『市川崑のタイポグラフィ:「犬神家の一族」の明朝体研究』(水曜社)。

「2021年 『映画のなかのロゴマーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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