ネットコミュニティ戦略―ビジネスに直結した「場」をつくる

  • 翔泳社
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本棚登録 : 45
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784881359341

作品紹介・あらすじ

どうすれば集客力が高まるのか?人々がコミュニティに「何を求める」のかを知り、ダイナミックなサイトでビジネスの「場」を広げる!AOL、eBay、Yahoo!、ジオシティーズ他、多数の成功しているサイトに学ぶ9つの戦略。

感想・レビュー・書評

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  • ”「ウェブ・コミュニティでも物理的コミュニティでも発生する同じ問題」を解決したい、コミュニティ運営者におすすめな古典的名著。

    2001年発刊だけど今に通じるノウハウがたくさん詰まっている。コミュニティマネージャーズ・コミュニティ(CMC)でのオンライン読書会の第一回課題図書(2014年10月実施)。

    読書会そのものは終了していますが、コンテンツはオンライン上に残っているので、気になる方はご連絡ください。


    <抜き書き>
    ・コミュニティ戦略9つの原則 (帯より)
     ・「目的」を定義し、明確に表現する
     ・柔軟性と拡張性を備えた集いの「場所」を作る
     ・意味のあるメンバー「プロファイル」を作り、常に充実させていく
     ・さまざまな「役割」を準備する
     ・強力な「リーダーシップ」プログラムを作る
     ・適切な「エチケット」を奨励する
     ・恒例の「イベント」を実施する
     ・コミュニティに「儀式」を導入する
     ・メンバーによる「サブグループ」の運用を推奨する
     ※「」で囲まれた言葉が目次の1章から9章に対応。

    ・"私はこれらすべてのプロジェクトで、繰り返し同じ基本的な問題にぶち当たった??つまり、アイデンティティの一致、新メンバーがもたらす混乱、エチケット、リーダーシップの役割、集団力学といった問題である。
     (略)
     本書は、私がこの仕事を始めた頃に読みたかったと思えるものである。自分の経験からいって、一定のフレームワークを持っていれば、コミュニティの基本デザインを考えたり、次々に持ち上がる技術やポリシーの問題に対処する際に大いに役立つ。私自身、このフレームワークのおかげで、より効果的かつクリエイティブにコミュニティ・デザインを行なうことができた。読者の皆さんにとっても、本書が同じように役立つことを願っている。"(p.xiii 「はじめに」>「本書を著した理由」より)

    ・コミュニティ・デザインの基本3原則 (「はじめに」より)
     第1の原則「成長と変化を前提にデザインせよ」
     第2の原則「フィードバック・ループを作り、維持せよ」
     第3の原則「成長にあわせて、メンバーに権限を与えよ」
    ---
    ●第1の原則「成長と変化を前提にデザインせよ」
    ”コミュニティ・デザイナーがしでかす最悪の過ちの1つは、最初からコミュニティをデザインし過ぎたり、デザインのパラダイムや技術プラットフォームといった、すぐには変更や更新ができない部分に投資しすぎることである。長く成功しているコミュニティは、ほぼ例外なく、小さくシンプルで対象ユーザーを絞った状態から始まり、そこから時間をかけて有機的に成長している ・・・”

    ●第2の原則「フィードバック・ループを作り、維持せよ」
    ”成功するコミュニティの構築とは、コミュニティを企画・組織・運営する管理側(つまり、読者の皆さん)の努力と、メンバーのアイディア・提案・ニーズとのバランスを絶えずとっていくことである。両者を発展させるためには、コミュニティの動向を見落とさないことが肝要だ ?? そのためには、メンバーと管理側を結ぶフィードバック・ループを作り、これを維持する必要がある。・・・”

    ●第3の原則「成長にあわせて、メンバーに権限を与えよ」
    ”コミュニティの初期段階では、目的を定め、提供する機能を選び、トーンを設定するのはコミュニティ・ビルダーの仕事である。しかし、コミュニティが成長し成熟するにつれて、メンバー自身がコミュニティ文化の育成や維持により大きな役割を果たすことができるようになるし、またそうすべきである。 ・・・”
    ---

    ・コミュニティの目的が明確であれば、関係者の満足度はさらに高まる。そこで次の質問を自問してほしい。
     ・どんな種類のコミュニティを作っているのか?
     ・なぜそのコミュニティを作っているのか?
     ・誰のためにそのコミュニティを作っているのか?
     成功するコミュニティはメンバーと運営側のニーズに常に適応していなければならない。つまり、これらの質問に何度も立ち戻りながら、コミュニティは成長し、成熟していくのである。 (p.003)

    ・ミッション・ステートメントを作成する際には、コミュニティを一言で言い表すようなキャッチフレーズを考えるとよいだろう。よくできたキャッチフレーズ は、対象ユーザーの獲得におおいに役立つ。ここで、さまざまなウェブ・コミュニティのキャッチフレーズを挙げてみよう。
     ※このあと13個のコミュニティについてのキャッチフレーズが紹介されています。日本でもよく名の知られているもの4つをピックアップすると、こんな感じです。なんのサイトか、分かりますか?
     A.「★ついてきてるかい(Are You With Us)」
     B.「あなたのトレーディング・コミュニティ(Your Personal Trading Community)」
     C.「ホームページとそれ以上のもの(Home Pages and Beyond)」
     D.「オタクのためのニュース(News for Nerds: Stuff that Matters)」

    ・ウェブ・デザイナーがおかす最大の誤りの1つが、「ユーザーが何を探しているか」ではなく、、「オーナーがコンテンツをどう理解しているか」という視点でサイトを構築してしまうことである。コミュニティがどの分類方法を採用するにせよ、その分類は対象ユーザーにとって意味のあるものでなければならない。
     たとえば、AncientSites のウェブ・デザイナーが作った分類法は、古代世界の都市をもとにしたものだった。当初この分類法はわかりにくく、使いづらいのではないかと思えた。しかし、歴史ファンは、一般的なテーマよりも特定の時代や場所に興味をもつはずだと、またこの構造によって、同じ関心を持つメンバー同士がもっと簡単に出会えるようになるとデザイナーは確信していた。(p.60)
     ※「同好の士を引き合わせる」ことを狙った分類法

    ・リーダーの管理プログラムには、リーダー専用の集いの場所が欠かせない。(略)ショーを動かしている人々が役の準備を調えたり、休憩時間にリラックスする場所である。また、メンバーの前では言わない(また、言うべきでない)トピックについて話ができる場所でもある。リーダーはときに困難な状況に直面することがある。そんなときに助言を得、戦略を教えあい、あるいはただガス抜きをする場所が必要になる。(p.181-182)

    ・バーをはじめとする現実の場所では、一般的なコミュニティ規範を理解するための目に見えるヒントがある(常連客の身振りや服装、店内の装飾や全体的な雰囲気、外に駐車されている車の種類)。しかし、ウェブ・コミュニティではこうしたヒントを利用できない場合が多いため、コミュニティ規範はオフラインの世界よりも明示的に表現されなければならない。(p.198)
     ※オンラインだからこそいしきしたい「文書」の価値

    ・投稿や作品を通してコミュニティの価値観を体現したり、エチケット規範を実践しているメンバーにスポットライトをあてることも忘れてはならない。たとえガイドラインを読むことはなくても、他者の行動や発言に気をとめ、それを模倣するメンバーは多い。(p.216)

    ・日常的なものから魔術的なものまで、私たちは儀式に導かれて人生を移行していく。(略) 私たちはいつでもある一連の行動をとる。それは、なじみ深い、安心できる行動であり、私たちが何者なのか、何に価値をおいているのか、どこに属しているのかを思い出させるものである。
     この慣れ親しんだコミュニティの儀式をウェブ・コミュニティに組み込むことで、メンバーにくつろいだ気分を与えることができるだろう。(扉ページ)

    <きっかけ>
     Facebookグループ「コミュニティマネージャーズ・コミュニティ(CMC)」上のオンライン読書会のため再読。
     もとは、社内技術者Q&Aコミュニティを運営していた際に手にとり、非常に共感した一冊。遊び心やプロフィールの勲章などは本書からの学び。”

  • この内容に、この分厚さいるかなーと思ったら、2001年創刊か。

    ゲーミフィケーションに似た細かな仕組みを用意しないと、コミュニティも盛り上がらないってことですよ。

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