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- Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
- / ISBN・EAN: 9784882581017
感想・レビュー・書評
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日常のこと、仕事のこと、ことばのこと、書くということについて、世代のちがう3人が、鋭く、深く、やさしく語り合う。ことばへの思いと創作の秘密を明かした本。いま、読んでおけてよかったね。
読書メーターにあったレビューが、とてもよかったので、以下、引用する。
30年前のバブル最盛期の対談当時、ばなな25才、谷川57才、高田56才。親子ほどの年齢差があるのに、男性陣(詩人と元編集者)の彼女に対する態度はとてもジェントルだ。弱い者への気遣いではなく、相手を対等な立場に置いて認めるマナーが心地よい三角宇宙。それは互いの作品とその読者に対するリスペクトで成り立っている。
初めて書いたのはいつ? どんな小説? 漢字を開くのは難しい?という問いがどこか官能的なのは、小説が性を包含する生を対象としているからだろうか。彼らの宇宙にそれぞれの死生観が映されて互いを照らす。
3人の作家、相という字は、木目と書く。昔から、人は樹木を見ることで生命エネルギーを得ることができると考えていて、見ること、視点を持つこと、眼差しを大切にしてきた。それは魂が振れ合うことであり、樹木の木目をぴったりと合わせるように、相手を尊重することだ。見るだけでなく、言葉を発することでも、生命エネルギーは振れ合うという。そんなつもりはないのだけれど、どうやら僕は違うことをしているらしい。言ってはいけないこと、行くべきではないところへ、間違った優しさを発揮してしまっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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