赤い密室: 名探偵・星影竜三全集1 (名探偵・星影龍三全集 1)

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  • 出版芸術社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882931249

感想・レビュー・書評

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  • 書かれた時期を考えるといい作品なんだろうが、今の時代に読むとどうしてもアラが目立ってしまう。ミステリーのトリックは出尽くしたと言われるが、時間をかけて小説として洗練されていってるのを感じた。

  • 時代を感じますが、楽しめます。

  • 【呪縛再現】【赤い密室】【黄色い悪魔】【消えた奇術師】【妖塔記】【道化師の檻】収録。
    星影龍三全集ですが、【呪縛再現】は鬼貫警部も登場します。

    【りら荘事件】の原型であるレア短編【呪縛再現】が読めただけで大満足です。星影龍三のピエロっぷりが面白いです。
    【赤い密室】も素晴らしい作品ですが、心理の裏を突く【道化師の檻】が一番のお気に入りです。
    どの短編も高レベルですが、現在ではこれらに似たトリックが多用されているので、ややインパクトが薄れているのかなと感じます。

  • 鮎川哲也作品は、トリックに重点を置いて楽しむには最適なのかも知れないけれど、ミステリーにそれ以外を求める人間にはちょっと物足りないのかも。理系文学と文系文学の違いにも近いと云うか。トリック重視の読み手じゃないのでさほどのめりこめないけど、トリックは面白かった。

  • ようやくこのすごさがわかったぜ!!

    1年半前「五つの時計」(創元推理文庫)の時には理解できなかったすごさがようやくわかった!

    表題作の「赤い密室」のトリックの贅沢っぷりが鼻血もの。

  • 「赤い密室」「黄色い悪魔」はどちらもさすがという感じ。

  • (収録作品)妖塔記/呪縛再現/道化師の檻/消えた奇術師/赤い密室(日本探偵作家クラブ賞候補(1955/8回))/黄色い悪魔

  • 『呪縛再現』
    リラ荘に集まった学生たち毒殺された沙呂女。残されたスペードのエース。釣りに出かけ殺害された沙呂女の婚約者・橘。橘の吊りあげたアユが腐る謎。沙呂女と対立していた学生・行武への嫌疑。名探偵・星影龍三の登場。破たんした推理。鬼貫警部の捜査。

    『赤い密室』
    星影龍三シリーズ

    密室で見つかった香月るり子のバラバラ遺体。遺体を包んでいた新聞から割り出された死亡推定時刻。妊娠1カ月の被害者。運び込まれた棺。被害者の交際相手・浦上とライバル・榎。そして浦上の元恋人伊藤ルイ。解剖台の上の遺体、胴体と左手の入ったカバンの謎。


    『黄色い悪魔』
    星影龍三シリーズ

    嘉六との別れ話のこじれで手紙を返すことを断ったリル。消えた幻斎がショーで使用するナイフ。密室の浴室で遺体となって発見されたリル。捨てられた凶器のナイフ。「黄色い悪魔」を名乗る男からの脅迫。冬になりアイスを食べるようになったリルの秘密。

    『消えた奇術師』
    星影龍三シリーズ

    旭日斎天馬の奇術ショーの最中トランクの中から現れたローザ伊吹。マジックショーで獲得した賞金を山分けにしようと約束した天馬、伊吹、山鳩、テル子。天馬の楽屋で殺害されたテル子。密室状態の楽屋から消えた天馬。誘拐された山鳩。

    『妖塔記』
    星影龍三シリーズ

    戦争中、友人・鳴神に聞かされたシヴァーの宝石の伝説。シヴァーの宝石を所有するインド人の誘拐。怪しい塔でインド人を監禁した鳴神。消えたインド人の謎。空襲で死んだ鳴神。30年後の星影龍三の推理。

    『道化師の檻』
    星影龍三シリーズ

    楽団「ハネ・ワゴン」で起きた殺人事件。被害者はパトロンである三木の愛人・まゆみ。浴槽で殺害された被害者。殺害直前に楽団のリーダーとの口論を目撃されていた。犯人と思われるピエロの恰好をした人物が逃走したトンネル。トンネルの出口にいた警官に目撃されることなく消えたピエロの謎。

  • 「呪縛再現」「赤い密室」「黄色い悪魔」「消えた奇術師」「妖塔記」「道化師の檻」の6本を収録。
    すべて中・短編なのでさらりと読める。

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著者プロフィール

鮎川哲也(あゆかわ・てつや)
本名・中川透。1919(大8)年、東京生まれ。終戦後はGHQ勤務の傍ら、様々な筆名を用いて雑誌へ短編を投稿し、50年には『宝石』100万円懸賞の長篇部門へ投稿した「ペトロフ事件」(中川透名義)が第一席で入選した。56年、講談社が公募していた「書下ろし長篇探偵小説全集」の第13巻「十三番目の椅子」へ応募した「黒いトランク」が入選し、本格的に作家活動を開始する。60年、「憎悪の化石」と「黒い白鳥」で第13回日本探偵作家クラブ賞長編賞を受賞。受賞後も安定したペースで本格推理小説を書き続け人気作家となる。執筆活動と並行して、アンソロジー編纂や新人作家の育成、忘れられた探偵作家の追跡調査など、さまざまな仕事をこなした。クラシックや唱歌にも造詣が深く、音楽関連のエッセイ集も複数冊ある。2001年、旧作発掘や新人育成への多大な貢献を評価され、第1回本格ミステリ大賞特別賞を受賞。2002(平14)年9月24日、83歳で死去。没後、第6回日本ミステリー文学大賞を贈られた。

「2020年 『幻の探偵作家を求めて【完全版】 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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