子供たちの探偵簿 1 朝の巻

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  • 出版芸術社
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882932239

作品紹介・あらすじ

ミステリに庶民的な明るさとユーモアを初めて導入した仁木悦子の、少年・少女を探偵としたユニークな本格推理小説集。母の連れ子、教育ママに悩む少女と親友、野球コンビの同級生など、性格や境遇は違っても、子供たちの澄んだ眼は真犯人を逃がさない!意外なヒントから謎を解いていく彼らの名推理は、大人たちが忘れ去った星空のようにキラメいている。

感想・レビュー・書評

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  • 「猫は知っていた」を最初に読んだのをきっかけに、仁木悦子さんのミステリー作品の魅力にはまり、高校時代、夢中になって文庫本で読みあさりました。いまでも、その文庫本は捨てずに手元にありますが、さすがにカバーも色あせ、中の頁も茶色く変色・・・。
    本書は、仁木悦子没後25年にして、作品がハード本で再度出版された嬉しい企画。文庫本には収録されていなかった、未発表作品や作品ノートなども、今回のハード版シリーズには収録されており、思わず買い求めました。

    この『子どもたちの探偵簿 ①朝の巻』に収録されている作品(短編)は、以下の通り。
    「かあちゃんは犯人じゃない」
    「誘拐犯はサクラ印」
    「鬼子母の手」
    「恋人のその弟」
    「光った眼」
    「銅の魚」
    「夏雲の下で」
    「石段の家」
    「うす紫の午後」
    「穴」

    いずれも、大人達とは異なった子ども達ならではの切り口・ヒントから事件を解決に導いていく健気な姿は、読後、微笑ましく心温まる思いに包まれます。

  • 童話・児童文学というよりも、大人が楽しむショーとミステリーという感じである。どこにでもいそうな子供たちが、さまざまな難事件に巻き込まれ、名探偵へと変身する。

  • 子供が主役の短編ミステリ集。子供の世界を主に描いていてかなり読みやすいけれど、「子供っぽい」わけではない。特に「鬼子母の手」で描かれた「大人と子供との境目」なんて、大人が読んでもすごく寂しくそして悲しく感じる部分。童心にかえって読みたい一冊。

  • 小学校高学年の少年少女を主人公としたミステリ。時代はどうしても古いけれど、痛快。

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著者プロフィール

1928 - 1986。小説家。ミステリーや童話を手がけ、1957年に長編デビュー作『猫は知っていた』で江戸川乱歩賞を受賞。明快で爽やかな作風で、「日本のクリスティー」と称された。1981年には「赤い猫」で日本推理作家協会賞を受賞。無類の猫好きとして知られる。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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