横溝正史自選集 vol.3 八つ墓村

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  • 出版芸術社
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882933168

感想・レビュー・書評

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  • 50年以上も昔の作品ですが読みやすい。
    典子ちゃんとそうなるとは…。初めの頃は全く想像していなかった。
    こういう昔の田舎の閉鎖的な感じって正直怖い。息苦しい。小竹と小梅とか、私の想像の中ではかなり怖い。鍾乳洞に繋がる部屋とか恐ろしすぎるわ。
    金田一は思ってたほど出てこない。

    めでたしめでたしで終わる最後は気持ち良い。

  • はじめての横溝作品。硬いイメージがあったのだけどとても読みやすくてびっくり。読んだこと観たことあるような設定やネタがたくさんあって、アレもアレもこの本の影響を受けた作品だったんだなと感慨深く思いながら読んだ。なんとも言えない不気味な雰囲気もありながら、さわやかな恋愛が少しずつ芽生えていく描写もありこれ両立してるのすごいなと思った。最後の方で、これもしかしてのりちゃんが犯人…?と推理して勝手にゾッとしてたんだけど違って少しがっかり笑 のりちゃんは最後までピュアな天使のままだった。映画はのりちゃんが省かれているものが多いと知って観る気が失せた笑 とても満足したので早速獄門島を借りた。読むのが楽しみ!

  • 戦国時代の怨念、二十数年前に起こった無差別大量殺人事件、出生に関わる謎、欲得がらみの一族根絶作戦、ややこしい地下迷宮など、これでもかと繰り出される様々な要因に翻弄される主人公のお話でした。実際にあった津山の事件と不連続殺人事件をモチーフによくぞここまで風呂敷を広げたものだと感心します。
    松竹映画の本作を見ましたが、怪奇表現が過ぎてしまい、逆に物語に描かれている人間の欲の怖さを半減させてしまっているように感じました。当該映画では金田一を渥美清が演じていますが重鈍なイメージを受けました。やはり市川崑作品のカット割りのテンポの良さと、石坂浩二の金田一耕助の方が数段上と感じます。

  • 金田一耕助シリーズ第3弾
    気がつけばどんどん読み進んでいました。
    岡山県の八つ墓村で起こる。殺人事件。
    次の金田一耕助も楽しみ

  • 映像化されているがほとんどタイトルしか知らず、こういう話なんだ〜と興味を持って最後まで読めた。
    落武者の祟りを恐れる村で起こる凄惨な事件。意図の分からない殺人って恐怖を煽るだろうなと想像する。
    金田一耕助が主人公でなく、事件に巻き込まれた当事者が語るスタイルなのでより謎が深まり、読者も翻弄される。魅力的な人物像も、隠し通路のあるお屋敷や迷路のような鍾乳洞を想像しながら読むのも、楽しかった。
    こんなに沢山人が死んだのに、最後は綺麗に丸く収まって読後は爽やかなのが意外だった。

  • おどろおどろしいイメージを持っていたけれど、読後感は悪くなかった!小説も古くなる、、と敬愛する村上春樹氏も仰っていたけれど、そういったものは超越していると思った。主人公(金田一耕助じゃない!これも初めて知った、、)の心情が、利己的な気もするけれど、シンプルだし、これはこれで。

  • 著者作品初読。
    父が好きで実家にシリーズ全部あるんだけど
    表紙とタイトルが怖くて読めなかった幼い頃の自分よ、
    やっと読んだよ!

    有名な冒頭の32人惨殺事件からもう引き込まれ、
    犯人誰や!? と夢中になって300ページ強読み切った。
    これは映像で見たらトラウマなりそうだから
    個人的には本で読めてよかったな。。

    実行するつもりのない殺人計画のメモについて
    「われわれ凡愚の人間は、精神的には終始、
    人殺しをしているようなものなんです。」
    と語る金田一耕助の一言が印象的だった。
    たしかにそうやな。。

  • 35年以上前に読んだ本、臨場感たっぷり読んでいてハラハラした。金田一が出番少なかったがまぁまぁ楽しめた。

  • 『本陣殺人事件』読んだときも思ったけど、ほんと当時の日本に女として生まれなくてよかった。巻末の座談会で明らかになる著者の家庭での暴君っぷりも、そういう時代背景が感じられてちょっと笑えない感じだった。ミステリとしては、さくさくテンポ良く事件が起きて面白かったです。あと小梅・小竹の双子老婆が出てきて、ゼルダのツインローバ! と嬉しくなった。

  • 典子ちゃんにプロポーズしたい。
    わたしのお嫁さんになってほしい。

    装丁がとても読みやすいので、横溝読みたい友人がいたら多分このシリーズ紹介するだろうな。
    活字が大きめだし、割とくっきり印刷でよかった。あんまり目が疲れなかった。

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著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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