皆川博子コレクション9雪女郎

著者 :
制作 : 日下三蔵 
  • 出版芸術社
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本棚登録 : 16
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882934660

感想・レビュー・書評

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  • 時代小説では未来を幻視する作品が目立つ。それ以外は…/・心中流し船について語る二人組「吉様いのち」芝居めいた軽快な遣り取りが現在の幻想譚にも繋がっているようで楽しい。・ちょっと途中視点がぶれるものの「十五歳の掟」初期作ならではの鋭さに衝撃。救いの無さが重なり過ぎて居た堪れない。・胡散臭い訪客をどうあしらう?プロット作りの上手さと様々な意味を含めぞくっとする「影かくし」・『女清玄』ごっこの行き先は?あっと息をのむ結末「雲母橋」・荒っぽい破戒坊主の独り語りが意外「露とこたへて」この辺りが好み。/瑠衣シリーズはもっと多くのお客に登場してくれれば…ファンだけれどその落とし方はずるいと言いたくなってしまう。数作ながら強烈な一キャラで引っ張り過ぎたのが良くなかったのでは。/エッセイでは映画、歌舞伎、本と幅広くそれぞれを好いていながら客観性を具えた文章を書かれており恐れ入る。

  • コレクション第9巻。
    時代小説の短編集2冊分と、単行本化されていない連作短編とエッセイを収録。このコレクションは第1期の頃から、入手困難だったものを掘り起こしているが、この第9巻はけっこう貴重な収録作なのでは?

    『雪女郎』『朱紋様』の短編集は、時代小説でもあり、幻想小説でもある。何より各短編のタイトルに想像力を掻き立てられる。
    単行本未収録の連作短編はある酒場を舞台にした現代もの。なかなか『濃い』キャラクターが登場し、滑稽でもあるのだが、その奥に深い闇が広がっていて、そういうところにどうしても惹かれる。

    『エッセイ・コレクション』は映画評と書評を収録。

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プロフィール

皆川博子(みながわ・ひろこ)
一九三〇年、京城生まれ。東京女子大学英文科中退。
72年、児童向け長篇『海と十字架』でデビュー。
73年6月「アルカディアの夏」により第20回小説現代新人賞を受賞後は、ミステリー、幻想、時代小説など幅広いジャンルで活躍中。
85年『壁――旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会協会賞、86年「恋紅」で第95回直木賞、90年「薔薇忌」で第3回柴田錬三郎賞、98年「死の泉」で第32回吉川英治文学賞、12年「開かせていただき光栄です」で第12回本格ミステリ大賞、13年 第16回日本ミステリー文学大賞を受賞。
異色の恐怖犯罪小説を集めた傑作集「悦楽園」(出版芸術社)や70年代の単行本未収録作を収録した「ペガサスの挽歌」(烏有書林)などの傑作集も刊行されている。

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