- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784882934714
作品紹介・あらすじ
テレビ・新聞・ラジオなど各マスコミで取り上げられた新世代ショートショート作家の待望の単行本2冊目!
奇想天外な発想から生み出された作品は、1編ずつ違った輝きを放つ。
読者を物語の世界へ誘う田丸雅智ワールド全開の20編!
――読書家・ピース 又吉直樹さんも絶賛!
田丸雅智さんは、小説の可能性を拡げ続けている。
新奇な発想や鮮やかな技の中に、郷愁や世界に対する哀愁まで漂わせている。
海の色は土地や天候によって大きく変化する。壜の色も光によって変化を起こす。
一篇ごとに別種の魅力を持つ『海色の壜』は、それぞれの読者に応じて、無限に特異な輝きを見せるだろう。
感想・レビュー・書評
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この本に収められた『海酒』という話が好きです。
舞台の三津浜は四国は愛媛県松山市にある港町。
ぶらり散歩が似合う町です。 -
一日で読破できるくらい読みやすく、その世界観に入り込んでいってしまうくらい夢中になりました。
どの話もファンタジーでありえないけどあったらいいなぁって思うような河豚と人間の夫婦円満のホッコリ話。
ちょっと恐ろしいけど飲んでみたい蜂蜜の話。
儚く美しい桜の暖かく悲しい話。
作家さんの地元が綺麗な海だったとの事ですか、震災に遭われてその綺麗な海を見る事が出来なくなってしまった。
そんな時、あの綺麗な海を瓶に詰めようと、海に関する一つ一つ物語を瓶に詰めたのがこの本である。
いつか海酒を飲んでみたいものです。 -
BOOK・OFFで購入。言葉遊びの本という感じ。言われてみれば確かに!と思うような単語でちょっと不思議な話が進んでいく。
一気読みよりは1から数話ずつくらいで読むのがおすすめかもしれない。 -
不思議な世界を温かい心で包む小説。
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好きな作品がいくつかあった。
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ふぐの恩返し、蜜、ほくろ、月工場、O型免許、壁面の人々、海酒 あたりが好み。
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「ビーチグラスには、長い年月のあいだ波にさらされ丸くなっていく中で、その土地の海のもつあらゆる記憶がすり込まれていくんですよ。」(231ページ)
そんなビーチグラスのように、
さまざまな記憶もつ、ふしぎな形のストーリー集。 -
情熱大陸で注目!
奇想天外な発想から生み出された作品は、1編ずつ違った輝きを放つ。 読者を物語の世界へ誘う20編! -
グアム、3冊目 。「O型免許」に自分を重ね合わせてクスリとして、「似豆」で涙し、「砂童子」に憧れて、「海酒」で嘆息。
他の作品読後のツイートで、作家さんからおすすめいただき、海を見ながら読みたいと慌てて購入…間に合ってほんとよかった!
南の島の旅先で、この本に出会えたらものすごく幸せだなと。ホテルのお部屋にドネーション。誰かの手元に届きますように。 -
行ったことがないくらい不思議な想像の世界にどの話も連れて行ってくれる。背後のメッセージに考えを巡らせるというより純粋に文字からの想像を楽しんでしまった。壁画の人々の出だし好きだったなぁ。アドネコも広告業界で働いてたわたしからするとワードチョイスがすごかった笑 また田丸さんのワークショップに参加したいなぁ "かけこむ缶詰" みんなで考えたの楽しかったなぁ。人間を楽しも。
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海にまつわる小さな物語が詰まったショートショート。最後の「海酒」は映画化もされたみたい。田丸さんの作品は、現実と空想世界が絶妙なバランスで混ざりあっていて、この世界で起こっても不思議ではないようなそんなお話がたくさん。ちょっとした空き時間や寝る前に読むのに良いと思う。
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読後感の優しいショートショート集。わたしは「魚屋とぼく」の放り出されたような結末が気に入りました。
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いろんな風味のショートショート。相変わらず、発想が面白いなぁと。「O型免許」「壁画の人」「カーライフ」、そして、やっぱり表紙にもなってる「海酒」がよかった。
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特徴があまりなかった。それに、結論が想像できしまうお話がいくつかあった。
部類はショートショート。
星新一に及ばずかなー -
ふぐのおんがえし、蜜、釣りの話、海酒、などなどユーモアあふれて大好きなショートショートがいっぱい!!
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やっぱりダジャレ的な…。
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セブンネットで購入。
「ふぐの恩返し」「桜」「夕暮れコレクター」「海酒」が
お気に入り。
特に「海酒」はエメラルドグリーンの色の酒を見たい
感じですね。 -
何か不思議な話しの短編集。
2015.9.16 -
どこかおかしくて懐かしい。久しぶりに読んでよかったなぁと思える本。
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現代風の落語をさらりと見ているような語り口。言葉のあやから生まれるアイディアが粋です。
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新世代ショートショート作家の旗手、単行本2弾!奇想天外な20編。
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実にさまざまなテイストの掌編たちである。物語は長さではない。ひとつずつはあっという間に読めてしまうが、そこにはどこまでも広がる世界が詰まっているのだ。しかもラストには、何かを期待させてくれるささやかな夢がある。つい自分の身の周りを見回してしまいそうになる親しさと、夢のような荒唐無稽さが同居しているような、愉しい読書タイムだった。次はどんな世界が開けるのだろうかと、一篇を読み終えるたびにわくわくする一冊である。 -
ほのぼの。ほっこりしたい時にどうぞ。
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綺麗な装丁の表紙に惹かれて読んだショートショート集。
昔読んだ星新一のショートショートとはちょっと趣が違うが、ファンタジックな絵画的な作品が多くてとても面白くて一気読み。
綺麗な海を壜に閉じ込めたいと作者は思ったそうだが、
色々な景色が壜に閉じ込められたような作品。 -
若い作家による短編集、というか作家本人が「ショートショート」という。ショートショートといえば星新一だが、そこと似ているわけではない。オチ勝負というよりはファンタジックな世界を作り出す掌編という趣。文章のツメの甘さが気になるが、奇想系短編を書く米国若手作家が多い昨今、日本版のような流れを作ってくれると面白いのではないか。
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帯のピース・又吉の推薦文に惹かれて。ちょっぴり不思議でちょっぴりぞっとするショートショート集。星新一にはまだまだ及ばないけれど、これからの可能性を感じる一冊。
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2冊目のショートショート集。こちらに語りかける文体が多かったので、読み終えたときいろんな人と会い終わったような気になる。「ふぐの恩返し」「桜」「蜜」「年波」「アドネコ」が好き。近所のネコを見る目が変わりそう。