星へ行く船シリーズ1星へ行く船

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  • 出版芸術社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784882934912

作品紹介・あらすじ

森村あゆみ、19歳。〈ちょっとした事情〉で地球を捨て、火星へ家出中。
宇宙船に乗って無事に地球から出航したと思ったら、怪しげな男たちと同室になってしまい、やっかいな事件に巻き込まれて――!? 表題作ほか、きりん草とそれに関わる人たちを描いた「雨の降る星 遠い夢」、水沢総合事務所へあゆみが就職する前のエピソードを描いた書き下ろし「水沢良行の決断」、新あとがきを併録。シリーズ初単行本化。1、2巻同時発売。

感想・レビュー・書評

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  • 少女小説の金字塔と呼ばれた新井素子先生の初期代表作。
    ヒロインの森村あゆみちゃんが、良い意味でのお澄まし感があり、ケロッとした開き直り方がなかなかに好きです笑。
    肝が据わっていて、動じず、冷静で頭の回転が速い。会社にいたらたちまち出世してそうな有能な子です笑。
    第1巻は彼女の有能な謎解き回でしたが、2巻以降どんな展開の物語になるのかワクワクします。
    少女小説ですが、いきなり男女がくっつくのではなく、現代でいうところのバディ物や、パートナーシップ的な関係性を感じました。今読んでも中高生の心に刺さると思います。
    女性主人公の冒険活躍ストーリーが読みたい方にオススメです。

  • 有川浩さんのなにかの小説のあとがき(思い出せない、、、涙)でおすすめされていたのがきっかけでこの本に到着(?)
    胸キュンも良さの一つですが、名言続出なところはどうしても図書館戦争を思い出す笑。そして、ところどころにいい意味でふるさを感じるところが私にとってはツボでした。読みやすい文体であっという間に読みおわります。
    ところで、「田崎麻子」と「柴崎麻子」の一文字違いは偶然ではありません、、よね?ちょっとしたことが図書館戦争とそっくりでファン(特に柴崎ファン)としては思わず笑みがこぼれます笑

  • SFと言うかライトノベルと言うか、コバルト文庫的な実に優しげなストーリーでした。
    地球が人口過密になって色々な星への移民が推し進められている、っていう設定は、ばら色の宇宙開発で一時代前という印象を持ちましたが、話自体は楽しかったです。

    細かい話ですが、宇宙船の中に個室が1部屋しかないってのは何だかなぁ、という感じでちょっとイメージが湧きづらかったです。

  • 青春ど真ん中時代に読んで世界観に憧れた本。
    麻子さんのようになりたくて、
    みんなが敬遠するお茶汲みを楽しみながらやってた覚えがある。
    麻子さんのように美味くは淹れられなかったのが悔しかった。
    押入れの中を探せばまだ持ってるはずだけど
    シリーズ新装・完結版がでるというなら是非手に入れて
    またあの時のような感動を、あの時以上の感動を体験したい。
    あの時理解できなかったこともわかるようになっているのかも。

  • 面白かった!!
    コバルト文庫版が懐かしい。けど、SFに興味がなくて読んでこなかったシリーズ。
    新版おしゃれでかわいい。

    23世紀。ひとりの少年が、地球から、宇宙へ家出するところからはじまるお話。

    以下、ネタバレ。


    あゆみちゃんがあまりにも青くて若くて、太一郎がいいやつすぎて、さすがコバルト文庫。ありがとうわたしの青春。
    あゆみちゃんの出自な〜〜!実は特権階級のお嬢様とか最高のやつ。そして頭もいい。

    人に情を訴えてくるきりん草の話がとても、エモくてよかった。
    火星では捨て猫なんていない、そんな未来が本当にくるといいよね。

  • 私は、いい年したオッサンだかヤングアダルト、ライトノベル、ジュブナイルもよく読む。新井素子さんの星へ行く船を読み、ラノベって面白いなとあらためて感じる。

  • 母親から引き受けた本。小学生をこの本と共に過ごしたので思い入れが強い。太一郎さんがかっこ良い、あゆみちゃんよりもレイディとのラブ希望だった。何はともあれ、新井素子の文体は良い意味で小説っぽくなくて読みやすい。素子ワールドに引き込まれる。

  • 本作を最初に読んだのは約30年前のこと。それ以来、ストーリーは忘れていたけれど、作品の存在は覚えていた。印象に残っているのは、主人公の森村あゆみのキャラクタだ。快活で女の子らしくて、もしかすると当時の私の理想の女性だったのかもしれない。当時の私にとっても、森村あゆみは歳上のお姉さん。今となっては娘(いないけど)に近い年頃である。森村あゆみの印象は変わらないが、自分の視点が変わったことで、より深く作品を味わえた。思い出話になってしまった。ついでに話してしまうと、30年分前の本作はコバルト文庫から出ていた。今でいうところのライトノベルのレーベルだ。当時はコバルト文庫を読み漁っていたなあ。その中でもこのシリーズは印象に残っている。なお、本書には書き下ろしの短編とあと書きが追加されている。

  • 高校生の頃に読んで以来だったけど、今読んでもかなりハマる。昔読んだときはあまり気にしてなかったけど、太一郎さんてかなり背が低いんだなぁということにびっくりした…でも、やっぱりかっこいい!そして名言多い。思えば私のSF好きとラブコメ好きはここが原点かもしれない。

  • 今では当たり前の、主人公のお喋りで地の文が構成されている小説の嚆矢は『星へ行く船』だと思います。

    私は図書館にあったのを読んだの…中学かな。面白いよと年上のお姉さんに勧められて初めて少女小説を読んだのがこれ。

    コバルト版でしたから『ロマンチックSF』って添え書きがタイトルにありました。当時は、あゆみの、ショパン聞いて、云々のくだりに、わかるなーって…。

    優しく読みやすく、ドキドキする。
    なんて通り一遍の感想で夢中になりました。

    でもいま読むと、そんなに甘ったるいお話ではなく。

    地球に住むのが特権の未来。
    富裕層の令嬢、森村あゆみは、政略結婚がいやで、短大を出てすぐおよめさん…なんてと、宇宙に家出を。ところが一人で使えるはずの個室には、密航者の男性が二人。どうも彼らもわけありで…という導入。

    レイモンド・チャンドラーが出てくる通り、このお話は、少女版のソフトな、しかし、かっちりした探偵小説でSFなのです。

    相当いっぱい本を読んで、習作もなさった、その後に書かれた、若い感性が生んだ、ティーンから大人まで惹きつける作品だと今ならわかります。

    太一郎さんは、今時の少女小説のヒーローより、相当鋭い…冷たさや理知的なとこも隠してない…ちょろくない男性ですし。

    出版当時の細かい日常性のディティールが、作品にリアリティをもたせているのと対象的に、SFとしてこだわっている描写や作者なりの設定ルールはきちんと書かれているので、読者は、つい日常の延長みたいに気軽に読んでしまう世界も、SFの中で起きている『事件』なんだと知らされます。

    その匙加減が、やはり少女小説だけあって、とても品よくソフトで。ハッピーエンドですけど、これはきっちりハードボイルドSF。

    少女でも、舞台が宇宙でも…。
    それが成立するところがファンタジーなのです。

    ちなみに私、これ読み返してロバート・B・パーカーの『初秋』を思い出しました。

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著者プロフィール

1977年「わたしの中の・・・・・・」が奇想天外新人賞佳作に入賞し、デビュー。以後『いつか猫になる日まで』『結婚物語』『ひとめあなたに・・・』『おしまいの日』などを発表。1999年に発表した『チグリスとユーフラテス』が第20回日本SF大賞を受賞。

「2022年 『絶対猫から動かない 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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