もう朝だぞ: 聖徳太子の末裔が解く朝の不思議

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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883201396

感想・レビュー・書評

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  •  発売当時に本書を書店で見た時、いつもの早起き自己啓発の本かと思って購入しました。しかし内容が少々難し目だったので読みにくいこと。メモによると読み終えるのに1か月かかっていました。
     今回トランクルーム解約に伴う本の処分のつもりで再読しました。
     深い味わいのある格調高い内容でした。
     日本文化に関する話題に絡めての早起きや生活全般についての記述で、背筋が伸びるような恐縮するようなお教えでした。
     特に第7章 直感では、早起きを繰り返して直感を磨き人生に勢いをつけて朝駆けで人生を進めていくというお話。この章に限らず折に触れて読み返したいし、他の著書も読んでみたい気がします。
     
     著者は西行法師終焉の地・西行庵の後継者の指導を頼まれます。
     自分一人の修行でも大変なのにそのような大役を引き受けることはできないと考えた著者はお断りの口実として、朝顔の植え方を伝授します。
     後日訪ねると、先方は朝顔だけではなく夕顔も植えていたので降参して指導を引き受けることにしました。つまり、
    「朝顔の伝を聞いたならなぜ夕顔も植えておかない。一を聞いて十を知る、風流風雅の道とはそういうものだ……と訓し、まだまだ、その程度の心根では、私が手を取る必要もないでしょう」
    とお断りするつもりだったのだが見事にその意をくんでいたので感心して観念した、というのです。
     
     ある面から見ると、上から目線で自分勝手な理屈とも思えます。
     しかし別の面から見ると、非常に味わい深いやり取りです。日本の風流人の交流はこのレベルなのです。日本人の阿吽の呼吸とはこのようなものなのでしょう。友常師やその仲間はそういう世界に住んでいるのです。非常に勉強になります。
     ただ、一般庶民階級である我々がこのレベルのやり取りにかぶれて日常生活で実行してしまうと、非常に上から目線で嫌味に感じられるでしょう。
     レベルの高い世界に住むレベルの高い方が書かれた本を読んで勉強しても、日常生活で生活している我々がその通り実行するかどうかはTPOによります。

     しかし、大和古流当主の友常貴仁師とは一体どういう方なのでしょうか。
    「敏達天皇の後胤・橘諸兄が遠孫」だということです。一方で、楠木正成も一族だそうです。楠木正成は橘氏後裔を自称しているそうなので、理は通っています。

     ただ、家柄のことをあまり前面に出すのは民主主義の世では不適切ではないかと思います。
     確かに伝統文化の面では家というのが重視されるところです。あまり家にこだわるなと主張し過ぎるのも無粋なことで、民主主義と文化の伝統の調和が必要かと思います。
     ただし、現実的な政治や経済に家柄だとか世襲だとかを持ち込むとおかしなことになります。
     戦後の高度成長によって経済大国になった日本がその後没落してしまったのは、政治や経済に家柄や世襲や忖度やらを持ち込んだからではないでしょうか。それが行き着くとHPに家系図を乗せたりする政治家の世襲候補が出てきたりします。


     さて、友常師はエジプト国の要請でピラミッドの中で一夜を過ごしスフィンクスの前で地球守護の矢を放つ儀式を行いました。これは一体どういうことでしょう。大和古流とエジプトにはどのような関係があったのでしょうか。

     よく分からないところもありますが、勉強になりました。他の著書も読んでみたいと思います。

    快眠・早起き朝活・健康生活ブログ
     早起きで直感を磨き勢いで勝利を目指せ『もう朝だぞ!』
      https://sfclub.seesaa.net/article/498318210.html

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